シングルマッチでの勝率は、その年強かったのは誰かという質問と同じだ。
2022年、シングルマッチの勝率が一番高かった選手は誰なのか。ランキングにまとめてみた。
【新日本プロレス】2022年 シングルマッチ勝率ランキング
Rank | Player | 計 | 勝 | 敗 | 分 | Rate |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ジェイ・ホワイト | 9 | 8 | 1 | 0 | 88.9% |
2 | オカダ・カズチカ | 21 | 18 | 3 | 0 | 85.7% |
3 | タイガーマスク | 6 | 5 | 1 | 0 | 83.3% |
4 | グレート-O-カーン | 27 | 20 | 7 | 0 | 74.1% |
5 | 鷹木 信悟 | 18 | 13 | 5 | 0 | 72.2% |
6 | ザック・セイバーJr. | 18 | 13 | 5 | 0 | 72.2% |
7 | ウィル・オスプレイ | 20 | 14 | 6 | 0 | 70% |
8 | 高橋 ヒロム | 22 | 15 | 7 | 0 | 68.2% |
9 | EVIL | 16 | 10 | 6 | 0 | 62.5% |
10 | 鈴木 みのる | 8 | 5 | 3 | 0 | 62.5% |
※新日マットでシングルマッチ5試合以上をした選手を集計
1位は90%でジェイ・ホワイト。
強い。試合運びの巧さや技の速さ、スタミナ、肉体美、パフォーマンス。どれをとっても文句がない。ブレードランナーの入りが速すぎてズルい。どんなに責められていても、ブレードランナーで一発逆転。ただ、試合後のマイクパフォーマンスが長すぎる。英語だからどこで反応したらいいかわからない。強い外国人選手が増えてきたので、駅前留学を本格的に検討したい。唯一、敗北を喫したのはG1公式戦でのタマ・トンガである。
2位は83.3%でタイガーマスク。
試合数は少ないが本当だ。ウソじゃない。タイガーマスクは強いんだ。2022年は全日本プロレスの世界ジュニアヘビー級チャンピオンに輝き3度の防衛に成功している。
試合の内訳を見てみよう。タイガーマスクが唯一シングルで負けたのは、NEW JAPAN CUP公式戦でのチェーズ・オーエンズ戦。ヘビー級の選手相手にしか負けていない。タイガーマスクが勝った選手は、藤田に2回、中島、外道に1回ずつ。そして、ファンタズモにも勝っている。ファンタズモの反則負けで…。
3位は81.8%でオカダ・カズチカ。
まあ、そうだよね。ただ、意外にもシングルで4回も負けている。NEW JAPAN CUP公式戦での内藤戦、ジェイ・ホワイトとのタイトルマッチで2敗、G1公式戦でJONAH戦の4敗だった。内藤にはタイトルマッチでリベンジ、『WWE』に行ってしまったJONAHにもスペシャルマッチで借りを返している。残すところはジェイ・ホワイトのみだ。
4位は81.8%でグレート-O-カーン。
あれ? そんなにシングル強かったかな? と思ったあなた。そう、あなたの感覚は正しい。
実はシングルマッチ27戦中11試合はヤングライオンとのシングルマッチだ。40%はヤングライオンとの戦いである。ヤングライオンとの試合を除くと16戦9勝7敗で、勝率56%となる。ランキング圏外だ。『UNITED EMPIRE』の広報としての実績は残したが、2023年は試合での実績をもっと残していきたいところだ。
5位は72.2%で鷹木信悟。
シングルでもタッグでもランクイン。オールラウンドで勝利を掴むハツラツ男。シングルではKOPW争奪戦で5勝。KOPWの価値を大きく上げた。しかし、それ以外はあと一歩で結果が出なかった。NEW JAPAN CUPではザック・セイバーJr.に負け、決勝進出できず。G1でもジュース・ロビンソン、デビッド・フィンレー、エル・ファンタズモに敗北。ブロック優勝をウィル・オスプレイに譲ってしまう。2022年1.4東京ドームでメインだった男が、2023年の1.4東京ドームではカード発表すらない。この男はきっとこのままでは終わらない。
6位は72.2%でザック・セイバーJr.。
2022年のザックはNEW JAPAN CUPを2度目の優勝を果たした。体もワンサイズでかくなって、打撃や投げ技にも説得力が出てきた。シングルプレイヤーとして完全に開花した。ただ、内藤戦では分が悪い。内藤の挑発に乗ってしまい、本来のペースが出せなくなってしまう。G1では内藤に1分58秒の首固めで、何もできないまま丸め込まれてしまう。試合後、ザックは今世紀最大のブチ切れ芸を見せた。
7位は70%でウィル・オスプレイ。
あれ? そんなに負けていたっけ? 2021年は88.9%の勝率で1位だったが、7位に陥落。オスプレイに勝ったのは、ザック、フィンレー、鷹木、モクスリーに1敗ずつ。そしてオカダに2敗している。オカダとの勝敗は1勝6敗、勝率14.3%だ。オカダが高い壁となって立ちはだかっている。G1優勝戦でのオカダとの一戦はプロレス対象の年間ベストバウト賞に選ばれている。勝つと思ってたのになあ。残念。
8位は68.2%で高橋ヒロム。
NEW JAPAN CUPではジュニアながら、鈴木みのる、EVILから勝利。その後、同門対決となる鷹木信悟に負けたが、大健闘した。BEST OF SUPER Jr.では3連敗を喫したものの、見事優勝。前人未到の3連覇を達成した。絶好調のヒロムであるが、タイトルマッチではデスペラード、石森に負けている。そろそろシングルのタイトルを巻いて、好き勝手な発言をしてもらいたい。
9位は66.7%で鈴木みのる。
鈴木みのるは年始にKOPW争奪戦があったものの、NEW JAPAN CUPは1回戦敗退、G1も参加なし、タイトルマッチもなしだった。ノンタイトルで組まれたシングルマッチをしっかりと勝利し、9位にランクインする。鈴木みのるは、1人活動拠点を海外に移し、世界中のリングで戦っていた。その数は本人曰く50戦以上。鈴木みのるは2022年で鈴木軍解散を宣言する。IWGP世界ヘビーのベルトを狙いに行くと誓った。変化し続ける鈴木みのるは最高にかっこいい生き様である。
10位は62.5%でEVIL。
最近はめっきりシングルプレイヤーの印象がなくなってきたEVILだが、意外にもシングルの成績は悪くない。10勝のうち9勝がEVILでの勝利。EVILが出たらほぼ決まると思っていい。残る1勝はというと、G1でのKENTA戦でのリングアウト勝ち。
ファイトスタイルは、セコンド介入、金的、暗闇、凶器、リングアナ襲撃、相変わらずの戦い方をしている。そろそろ『HOUSE OF TORTURE』は『BULLET CLUB』のセカンドブランドから外れてもいいと思う。