試合の時間が長いということは、それだけ試合が白熱しているということでもある。平均試合時間が長いということは、より白熱した試合を多くしているということだ。たぶん。
2022年、平均の試合時間が長かった選手をランキングにしてみた。
2022年 平均試合時間ランキングTOP10
Rank | NAME | AVERAGE TIME |
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1 | オカダ・カズチカ | 00:15:54 |
2 | ジェイ・ホワイト | 00:14:20 |
3 | カイル・フレッチャー | 00:14:19 |
4 | マーク・デイビス | 00:14:19 |
5 | 内藤 哲也 | 00:14:09 |
6 | ウィル・オスプレイ | 00:13:35 |
7 | SANADA | 00:13:18 |
8 | 棚橋 弘至 | 00:13:10 |
9 | 永田 裕志 | 00:12:54 |
10 | 鷹木 信悟 | 00:12:48 |
※新日本以外の団体への出場は基本的にはノーカウント
1位はオカダ・カズチカで15分54秒。
まあそうだろうなあ、という結果である。新日本プロレス50周年のオカダ推しもあり、タイトルマッチやG1のシングルマッチで熱戦を繰り広げた。特にIWGP世界ヘビー級の試合は平均時間31分。アニメ1話分だ。タイトルマッチの激闘ぶりを物語っている。
2位はジェイ・ホワイトで14分20秒。
2022年のジェイ・ホワイトは、海外で活動していたため、新日本プロレスでの試合は少ない。シングルマッチは10戦のみ。しかし、シングルの平均時間は20分越え。どれもじっくりとねっとりと魅せてくれている。もちろんIWGP世界ヘビーのタイトルマッチでも、平均試合時間29分。オカダには少し及ばないものの、こちらでも激闘を見せてくれていた。
3位、4位はカイル・フレッチャーとマーク・デイビス。14分9秒と同記録でランクインした。
『UNITED EMPIRE』のタッグ“オージーオープン”として2022年10月より新日本に参戦。巨大な体と、次々繰り出される連携技で、タッグ戦線を荒らしまくってくれた。特にFTRとのIWGPタッグマッチは、タッグマッチの最高峰の試合だった。タッグマッチのステージを一段あげたといっても過言ではない。
試合数は少ないものの、タッグマッチだけでの上位入賞がタッグマッチの激しさを物語っている。
5位は内藤哲也で14分9秒。
内藤のシングルマッチの平均試合時間は21分。内訳をみると内藤が勝った試合の平均時間は18分、負けた試合の平均時間は26分である。つまり、内藤は26分を超えてくると、負ける確率がかなり高くなるのである。2022年に内藤が挑戦したタイトルマッチは平均30分超え。勝てない訳である。ただ、逆に言えば、それだけ負けないように粘っているともいえる。
6位はウィル・オスプレイで13分35秒。
2022年はオスプレイのIWGP USヘビーを4度防衛。あと1回で最高防衛記録タイになる。オスプレイのIWGP USヘビーの平均試合時間は22分。シングルマッチの平均時間でも19分。シングルマッチでの激戦が大きく平均時間を伸ばしたようだ。特にオカダとのシングル2戦は30分超え。どちらもオカダを超えることができなかった。オカダは30分過ぎるとスタミナが自動回復してくる。バケモノすぎる。
7位はSANADAの13分18秒。
SANADAはシングルマッチの平均試合時間が16分、タッグマッチの平均試合時間も15分。バランスよく長い試合をしていたため、平均時間が伸びている。SANADAの場合、勝ち試合より負け試合の方が平均時間が短い。負けるときはあっさりと負けてしまっている。このあたりが今後のSANADAの課題になるのかもしれない。来年はもっとギフトをみたい。
8位は棚橋弘至で13分10秒。
棚橋は2022年の前半のIWGP USヘビーのタイトルマッチを3戦行い、平均試合時間は25分であった。NEVER無差別級6人タッグマッチも2戦行い、平均試合時間19分。G1クライマックスでの平均試合時間も18分と健闘した。しかし、SANADAと同様に、勝ち試合より負け試合のほうが平均試合時間が短い。シングル、タッグ、6人タッグ、全てにおいて負け試合の方が短い。棚橋も”負けない粘り”が少し足りていないのかもしれない。
9位は永田裕志が12分54秒。
第3世代のランクインだ。えっ! と思うかもしれない。私もそう思った。
2022年の永田は新日本プロレスで30試合。その少ない試合のうち2試合がイリミネーションマッチとバトルロイヤルで25分を超えているのである。ズルいじゃないか、と思うかもしれない。私もそう思った。でも10試合以上の平均ってルールなんだから、永田はズルくない。永田はブルージャスティスだ。2021年なんかロッキー・ロメロが1位だし。
2022年は第3世代のレスラーは他団体で存在感を出した年でもあった。タイガーマスク、永田裕志は全日本プロレスで、小島聡に関してはNOAHでGHCヘビー級チャンピオンになり、なんと”グランドスラム”まで達成している。もっと新日マット内でも活躍する姿がみたい。
10位は鷹木信悟で12分48秒。
鷹木信悟は、KOPW争奪戦を5試合行い平均試合時間20分。NEW JAPAN CUP公式戦でも5戦行い平均試合時間19分と平均を大きく伸ばした。でも、鷹木信悟はこんなもんじゃない。新日本プロレスはオカダだけじゃなく、鷹木にもっといいマッチメイクをしてほしい。鷹木信悟がジョナとかランス・アーチャーと戦う世界線も見たかった。
個人的にはヒロムとのタッグが好きなので、来年はジュニア&ヘビータッグ王座を新設してほしいと切に願っている。ただベルト乱立してもアレなんで、シングルベルトは少し統一してほしい。