大会の顔は、メインイベントである。
メインイベントになるか、ならないかというのは雲泥の差なのだ。1.2のプロレスリング・ノアでも、拳王選手のGHCタイトルマッチが、メインイベントにならない「メインイベント騒動」が起こったばかり。メインイベントがダメだと、大会自体がすべてダメになってしまう。それだけ、メインイベントというのは重要なのである。
2023年の新日本プロレスのメインイベンターは、誰がいちばん多かったのか。新日本プロレスの大会の顔は誰だったのかみてみよう。2023年の新日本プロレスの大会で、メインイベンターを務めた回数を集計してみた。
【新日本プロレス】2023年 メインインベンターランキング
Rank | NAME | COUNT |
---|---|---|
1 | SANADA | 50回 |
2 | タイチ | 34回 |
3 | 鷹木 信悟 | 32回 |
4 | 高橋 ヒロム | 30回 |
5 | 内藤 哲也 | 30回 |
6 | DOUKI | 28回 |
7 | オカダ・カズチカ | 27回 |
8 | 金丸 義信 | 25回 |
9 | TAKAみちのく | 22回 |
10 | BUSHI | 22回 |
1位 SANADA
1位は50回でSANADA選手。
さすが2023年のIWGP世界ヘビーのチャンピオンである。SANADA選手のメイン50回のうち、3.21の「NEW JAPAN CUP」優勝決定戦以降のメイン回数は40回。3.21以降の新日本プロレスの大会は121回なので、3.21以降にSANADA選手がメインの確率は33%、3日に1回となっている。インド人がカレーを食べる回数より多い。ちなみに、メインイベントでの勝率は25勝25敗の50%。勝率は別にいいわけではないようだ。
2位 タイチ
2位は34回でタイチ選手。
1位のSANADA選手と大きく引き離されているが、2位にランクイン。2023年は「Just 5 Guys」を結成し、タイトルマッチの前哨戦でSANADA選手とのバーターでメインを飾ることが多かった。ユニット同士のイリミネーションマッチや、KOPW争奪戦でメインを務めた。タイチ選手は、ここ数年でメインイベント回数が、右肩上がりとなっている。2022年が17回なので、2023年は前年比なんと2倍!過去最高のメインイベント数を記録している。
メインイベントでの勝率は13勝21敗で38%。かなり低めである。
3位 鷹木 信悟
3位は32回で鷹木信悟選手。
2023年はシングルマッチで、KOPWのタイチ戦、HENARE戦。IWGP世界ヘビーのオカダ戦でメインを飾っている。アメリカ大会でも2回、NEVER無差別級選手権試合でもメイン。シングルプレイヤーとしてチャンピオンでなくなっても存在感は全く薄れることなくハツラツとしている。
メインイベントでの勝率は16勝16敗の50%。鷹木選手も50%止まり。いまだにメインイベントを勝ち越しの選手は現れない。
4位 高橋 ヒロム
4位は30回で高橋ヒロム選手。
昨年同様、ジュニアとしてはトップにランクイン。新日ジュニアの中で、ヒロム選手の存在はまだ頭一つ飛び抜けているようだ。シングルマッチでは、ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアで4回、IWGPジュニアヘビーで2回、IWGP世界ヘビーで1回のメインを飾っている。
メインイベントでの勝率は、16勝14敗で53%。やっと勝ち越しの選手が現れた。
4位 内藤 哲也
同じく4位は30回で内藤哲也選手。
弟子のヒロム選手と仲良くランクイン。内藤選手のシングルマッチでは、NEW JAPAN CUPのSANADA戦、G1 CLIMAX公式戦で4回、またスペシャルシングルマッチで拳王選手、武藤選手の引退試合もメインとして戦った。タイトルマッチが1戦もない状態でのランクイン。
メインイベントの勝率は16勝14敗で53%。なんと勝率までヒロム選手と同じだ。仲がいい。
6位 DOUKI
6位は28回でDOUKI選手。
2023年は「Just 5 Guys」にユニットが変わり、SANADA選手のタイトルマッチ前哨戦とともにメインを飾ることが多かった。残念ながらシングルでのメインはない。しかし、DOUKI選手の人気や存在感は年々高まっており、来年はシングルでのメインや、タイトルマッチへの挑戦を期待したい。2022年はメイン回数9回だったので、前年比でなんと3倍になっている。
メインでの勝率は9勝19敗で32%。大きく負け越している。
7位 オカダ・カズチカ
7位は27回でオカダ・カズチカ選手。
昨年の49回から大幅にメインイベント数が減少。2023年はオカダ味が薄いと思ったら、実際に少なくなっていたようだ。しかし、IWGP世界ヘビーで4回、G1では5回のメインを飾っている。まだまだ存在感は十分にある。
メインでの勝率は15勝12敗で55%。2024年、オカダ選手はシングル戦線に戻ってくるのか。その去就に注目だ。
8位 金丸 義信
8位は25回で金丸義信選手。
2023年は、金丸選手のヒールっぷりが光った一年だった。「Just 5 Guys」でのメインが多かった金丸選手だったが、まさかの裏切りでH.o.T入り。SHO選手との「SUPER Jr. TAG LEAGUE」で、3回メインを務める。また、ヒロム選手のIWGPジュニアヘビーへも挑戦し、その実力を見せつけた。
メインでの勝率は14勝11敗で56%。「Just 5 Guys」メンバーでは、メインイベントで勝ち越ししている唯一の選手だ。「Just 5 Guys」は大きい戦力を失ったと言えるだろう。
9位 TAKAみちのく
9位は22回でTAKAみちのく選手。
まさかのランクインだ。それだけ「Just 5 Guys」がユニットとして、メインを飾ることが多い一年だったということだ。2022年のメイン回数は2回。前年比11倍、1100%の驚異の成長率。しかし、メインイベントでの勝利は5勝17敗で22%。ものすごい負けている。「Just 5 Guys」メンバーが負け越している理由がなんとなくわかった。しかし、TAKA選手にとって、勝率22%はいい方だ。TAKA選手の2023年のメイン以外も全て含めた試合の勝率は18%。ものすごい負けている。
9位 BUSHI
9位タイは22回でBUSHI選手。TAKAみちのく選手と同回数でのランクイン。
ロスインゴの潤滑油。タッグ屋としての地位を確立しているBUSHI選手。2023年はティタン選手との「SUPER Jr. TAG LEAGUE」で2回メインを飾った。ティタン選手との相性は抜群。シングルでのメインイベントはない。メインでの勝率は10勝12敗で45%。負け越しだ。
まとめ
2022年のメインは、オカダ選手とロスインゴ勢がランキングを占めていた。
2023年は「Just 5 Guys」が全員ランクインしている。そこに、ロスインゴメンバーが4人とオカダ選手。やはり強い。新日本プロレスの興行を大きく支え続けているのは、引き続き、オカダ選手とロスインゴである。2024年も「Just 5 Guys」がランクインしてくるのか、一時的なランクインなのか。
ちなみに、5回以上メインイベンターを務めた選手の中で、いちばん勝率が高い選手は、ウィル・オスプレイ選手とディック東郷選手。ディック東郷!!
どちらも7勝1敗で87%という脅威の勝率を誇っている。全く信じられない。つまり、オスプレイ選手とディック東郷選手は、同じくらい強いということだ。