2024年6月9日、大阪城ホールで行われるDOMINION大会は、DOMINION史上初めてジュニアのシングルマッチがメインイベントとなる。
DOMINIONは新日本プロレスの上半期の総決算とされる超ビッグマッチだ。その大会でジュニアの選手がメインを飾るのは、まさに歴史的な瞬間である。デスペラード選手と石森選手が『BEST OF THE SUPER Jr.』の優勝をかけて対戦する。
『BEST OF THE SUPER Jr.』は1994年に始まり、その当初はジュニアのシリーズにも関わらず、メインイベントはヘビー級のタイトルマッチが組まれることが多かった。最終日に公式戦が行われないことも珍しくなかった。しかし、ついに今年のDOMINIONでジュニア選手がメインを飾ることとなった。これは何十年も続くジュニア選手たちの努力と死闘の積み重ねの結果である。今年のDOMINIONは新日本の上半期の総決算であると同時に、ジュニアの歴史の総決算でもあると言える。
その歴史的な試合を飾るデスペラード選手 vs 石森選手。ふたりの対戦成績をまとめてみた。二人の対戦回数は少ないが、その一戦一戦が特別な戦いとなっている。
徹底比較!プロフィール
年齢は1歳差で石森選手が年上である。ただし、デスペラード選手の年齢は非公開なので、これは仮の話だ。つまり、同年代くらいというふんわり捉えてもらえればいい。
キャリアでは、石森選手が圧倒的にリードしている。石森選手は若くして闘龍門の9期生としてメキシコでデビューを飾った。一方、デスペラード選手はプロレスのキャリアは石森選手より短いが、若い時はレスリングに打ち込み、国体に入賞するほどの実力を持っている。ただし、デスペラード選手の過去も非公開なので、これもまた仮の話である。
エル・デスペラード | 石森 太二 | |
---|---|---|
生年月日 | 1983/12/29 | 1983/2/10 |
年齢 | 40 才 | 41 才 |
出身地 | 新潟県 | 宮城県 |
デビュー | 2010/3/7 | 2002/5/11 |
キャリア | 14年目 | 22年目 |
身長 | 163 cm | |
体重 | 75 kg | |
血液型 | - | O型 |
徹底比較!レスラースペック
レスラーのトータルスペックとでは、石森選手の方がやや高い。低身長にも関わらず圧倒的な筋肉を持ち、パワー、スピード、テクニックの全てにおいて新日Jr.でも随一を誇る。一方、デスペラード選手は試合の流れや空気を巧みに操り、どんな対戦相手でもデスペラードの世界へ引き摺り込み、観客の感情を揺さぶる懐の深さがある。
石森選手のフィジカルなテクニックに対して、デスペラード選手は試合全体を支配するテクニックを持っている。技術と感情の対決。そんな熱い試合展開が期待される。
徹底比較!シングルマッチ勝率
エル・デスペラード | 石森 太二 | |
---|---|---|
シングル試合数 | 194 | 106 |
シングル勝利数 | 99 | 67 |
シングル勝率 | 51% | 63.2% |
メインイベント数 | 43 | 20 |
メインイベント率 | 22.2% | 18.9% |
総試合時間 | 40:53:04 | 23:19:11 |
平均試合時間 | 0:12:38 | 0:13:11 |
シングルマッチの勝率推移
シングルマッチのメインイベント率の推移
二人のシングルマッチの勝率は2022年、2023年とほぼ同じである。デスペラード選手は2018年右肩上がりの成績を見せており、石森選手は2021年に勝率が落ち込んだものの、徐々に勝率を回復させてきている。
シングルマッチのメインイベント率については、デスペラード選手が石森選手にかなりの差をつけている。2020年からは35%以上のメインイベント率をキープしており、シングルマッチの3回に1回はメインイベントを務めていることとなる。『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア31』では8回のメインイベント。これは参加選手の中でも1番の数の多さで、まさに新日ジュニアの顔と言っても過言ではない。
エル・デスペラード vs 石森太二 対戦成績
二人のシングルマッチは実は少ない。
エル・デスペラード | VS | 石森 太二 |
---|---|---|
3 win | 0draw | 2 win |
2020.12.2 『BEST OF THE SUPER Jr.』 | ||
0:17:18ピンチェ・ロコ | ||
2021.7.10 IWGPジュニアヘビー級王座 | ||
0:28:54ピンチェ・ロコ | ||
2021.11.15 『BEST OF THE SUPER Jr.』 | ||
0:22:41Bone Lock | ||
2022.5.1 IWGPジュニアヘビー級王座 | ||
0:14:40Bone Lock | ||
2024.6.9 『BEST OF THE SUPER Jr.』 | ||
0:23:36ピンチェ・ロコ |
二人の戦いは2勝2敗の完全ドロー。(2024.6.8 現在)
『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア』で、1勝1敗。『IWGPジュニアヘビー級選手権試合』でも、1勝1敗。本当に完全なドローとなっている。ただ、直近の2試合では石森選手が2連勝中だ。石森選手が有利な流れにあるかもしれない。
フィニッシュは、「ピンチェ・ロコ」と「Bone Lock」。お互いの必殺技でしか勝負はついていない。「ピンチェ・ロコ」か「Bone Lock」が決まったら勝負ありとなる可能性が高い。
『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア』の成績では、デスペラード選手が準優勝2回、石森選手が準優勝1回となっている。また、どちらが勝っても40代での初優勝は今大会が初めてとなる。ただし、デスペラード選手の年齢は非公開なので、これは仮の話だ。
まとめ
どちらもヒールとして活躍していたデスペラード選手と石森選手。
確かなテクニックを持ちながら、ラフ殺法もガンガンいける。互いにフィニッシュとなる関節技も持っており、膝殺しと腕殺しの戦いにもなるだろう。戦いの幅が広い二人だけに、当日はどんな試合になるのかとても楽しみだ。
翌日にデスぺインビタショナルの自主興行を控えているデスぺ選手が優勝するのが美しくはあるが、そう簡単に石森選手が勝たせるとは思わない。というか、DOMINIONのメインの翌日に、自主興行があるってヤヴァイな。
それでは、一緒に素晴らしきプロレスライフを!