プロレスラーのメインの見せ場はやっぱり試合だ。戦っている時間が長いということは、それだけ観客に魅せている時間が長いということだ。労働時間も長いってことだ。
2023年の新日本プロレスの試合総時間ランキングを集計してみた。
ちなみに2023年の新日本プロレスは1277試合、合計で250時間4分23秒の試合をしている。
試合だけを全部見るのであれば、約10日ぶっ続けで見れば制覇可能だ。
2023年 試合総時間ランキングTOP10
Rank | NAME | TOTAL TIME |
---|---|---|
1 | 高橋 ヒロム | 25:39:22 |
2 | 鷹木 信悟 | 25:38:23 |
3 | SANADA | 25:09:34 |
4 | 内藤 哲也 | 25:01:28 |
5 | 石井 智宏 | 24:59:20 |
6 | 海野 翔太 | 24:04:39 |
7 | オカダ・カズチカ | 23:37:54 |
8 | BUSHI | 23:35:22 |
9 | タイチ | 22:49:38 |
10 | マスター・ワト | 22:37:09 |
1位 高橋ヒロム
1位は25時間39分で高橋ヒロム選手。
2023年は高橋ヒロム選手が、いちばん戦っていた。いちばん働いていた。新日本だけではない。世界中を駆け巡りながら、新日本のリングでいちばん長く戦っている。元気すぎる。
ヒロム選手は試合時間25時間のうち、5時間37分がシングルマッチ。シングル率21.9%だ。シングル率は20%を超えるとシングルで活躍している選手ということだ。たぶん。いちばん長い試合時間は4.27のIWGPジュニアヘビータイトルマッチでの金丸戦で31分58秒。金丸選手が大爆発の試合。
2位 鷹木信悟
2位は25時間38分で鷹木信悟選手。ヒロム選手とは1分差。ほぼ1位タイだ。
鷹木選手は試合時間25時間のうち、6時間18分がシングルマッチ。シングルマッチだけに絞ると1位だ。シングル率も24%で1位である。つまり、2023年にシングルマッチをいちばん長く戦っていた男である。シングルマッチでの激闘は多く、KOPW戦が過酷な長時間試合となっている。KOPWタイチ戦が43分40秒、KOPWのHENARE戦が38分15秒。KOPWを2戦合わせると「トイ・ストーリー」と同じ時間となる。KOPWは、鷹木選手によってNEVER無差別級レベルに格上げされてしまった。恐ろしい男である。
3位 SANADA
3位は25時間9分でSANADA選手。
IWGP世界ヘビーのチャンピオンがここでランクイン。SANADA選手は5時間47分がシングルマッチ。シングル率は23%である。鷹木選手に次ぐ高さである。しかし、SANADA選手のいちばん長い試合は11.11安城大会の「NEVER無差別級6人タッグ選手権」で30分20秒。まさかの未配信のタッグ試合。シングルマッチでいちばん長い試合は「NEW JAPAN CUP公式戦」のKENTA戦で29分12秒。まさかのノンタイトルマッチ。試合は長ければいいというわけではないが、IWGP世界ヘビーのタイトルマッチが上位であって欲しかった。ちなみにAEWで行われたIWGP世界ヘビーのジャック・ペリー戦に至っては10分49秒。世界ヘビータイトルマッチ史上最短の試合だ。
4位 内藤哲也
4位は25時間1分で内藤哲也選手。
内藤選手は11月に目の手術を行い11月、12月を欠場してのランクイン。欠場しなかったら、もっと上位に食い込んでいただろう。シングルの試合時間は5時間27分。シングル率は21%。なかなかの高さだ。いちばん長い試合は、8.13 両国国技館のG1 CLIMAX決勝戦でのオカダ・カズチカ戦で34分18秒。納得の名勝負だ。ちなみに2023年はG1公式戦が20分となったため、全体としてシングル率が低下している。
5位 石井 智宏
5位は24時間59分で石井智宏選手。
石井選手の24時間のうち、シングルマッチは3時間12分。シングル率は12%とかなり低い。つまり、石井選手はタッグプレイヤーということである。いちばん長い試合は、12.21 後楽園ホールの「NEVER無差別級6人タッグマッチ」で33分31秒。年末にNEVER無差別級6人タッグのベストバウトが生まれた。特に石井選手とHENARE選手のバチバチの戦いは、熱くなること間違いなし。
6位 海野 翔太
6位は24時間4分で海野翔太選手。
シングル試合時間は4時間37分。シングル率は19%。海野選手はシングルでもタッグでもバランスよく活躍していた。いちばん長い試合は、11.4のオスプレイとのIWGP USヘビー戦で、40分16秒! とんでもない試合で強烈なインパクトを残した。続いては、2.4 内藤哲也とのスペシャルシングルマッチで、32分11秒。その次が、9.10の東金アリーナでの6人タッグマッチでの時間切れ引き分け。1年間を通じて常に熱い戦いを提供し続けていた。
7位 オカダ・カズチカ
7位は23時間37分でオカダ選手。
オカダ選手のシングルマッチは5時間1分。シングル率は21%。2022年のシングル率は30%なので、今年はかなり下がっている。2023年は、IWGP世界ヘビーのタイトルを失ってしまい、NEVER無差別級6人タッグでの活動が多かったため、シングル率が大きく下がっているようだ。
いちばん長い試合はG1 CLIMAX決勝戦での内藤戦で34分18秒。続いては12.21 後楽園ホールの「NEVER無差別級6人タッグマッチ」で33分31秒。どちらも素晴らしい試合。
8位 BUSHI
8位は23時間37分でBUSHI選手。
2023年のBUSHI選手もたくさん戦っている。シングル試合時間は1時間14分。シングル率5%。完全なタッグプレイヤーである。BUSHI選手の場合は、試合数の多さでランクイン。地道にコツコツやればランクインできるんだということを、BUSHI選手は教えてくれる。いちばん長い試合は、9.9の後楽園ホールでのUnited Empireとの5vs5イリミネーションマッチで、27分44秒。
9位 タイチ
9位は22時間49分でタイチ選手。
タイチ選手のシングルの試合時間は4時間3分。シングル率は17%である。2023年にKOPW覇者となったタイチ選手。いちばん長い試合は、4.29 KOPW争奪戦での鷹木戦で、なんと43分40秒。壮絶な試合でKOPWを奪取した。しかし、その後KOPWのハードルの高さからか、5ヶ月間タイトルマッチは行われることはなかった。ちなみに、タイチ選手はG1公式戦でオスプレイ選手に勝利している。
10位 マスター・ワト
10位は22時間37分でワト選手。
2023年のワト選手のシングル試合時間は3時間18分。シングル率14%。意外に低い。ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアで初優勝を飾ったので、もっとシングル率が高いかと思っていた。いちばん長い試合は、9.10の東金アリーナでの6人タッグマッチでの時間切れ引き分け。その次が、10.30のSUPER Jr. TAG LEAGUE公式戦でのワト&デスぺラード vs KUSHIDA&ケビンで24分54秒。その次が、5.28 BEST OF THE SUPER Jr.決勝戦のティタン戦で24分48秒。決勝戦はめちゃくちゃ盛り上がってたなあ。ワト選手はシングルでもタッグでも活躍していたようだ。
まとめ
2022年のランキングからの変化は、EVIL・棚橋が圏外となり、石井・海野がランクインしてきている。また、2023年と比較すると、突出して試合総時間が多い選手がいるわけではなく、かなり僅差で並んでいる。新日本プロレスが棚橋・オカダ・内藤時代から、徐々に戦国時代に突入してきている証でもある。
ちなみに、2023年でいちばん試合時間が長かったのは、4.29 鹿児島アリーナ「KOPW」争奪戦、鷹木信悟 vs タイチである。試合時間43分40秒。両者とも見事ランクイン。いちばん試合時間が短かったのは、12.10 グランメッセ熊本でのSHO&成田 vs 海野&タイガーマスクのタッグマッチである。公式試合時間わずか37秒。