『WORLD TAG LEAGUE』完全ガイドブック:歴代優勝者と全対戦成績

データで楽しむプロレス

新日本プロレス年末最後のイベント『WORLD TAG LEAGUE』。

新日本プロレスのみならず世界中の団体から精鋭のタッグチームが集結し、激しい闘いを繰り広げるこの大会は、まさにタッグチームによる頂上決戦だ。1.4東京ドームの最後のカードが、この大会の優勝者に与えられることとなる。

2012年の第1回『WORLD TAG LEAGUE』から全ての公式戦700戦以上を集計。歴代優勝者から、最長決勝戦、最多優勝者、最年少優勝者など、さまざまな『WORLD TAG LEAGUE』の記録をまとめてみた。

新日本プロレスの最後の決戦『WORLD TAG LEAGUE』をより楽しめるよう、いろいろなデータをみてみよう。

※集計期間:2007/5〜2024/11の新日、STARDOMの試合

『WORLD TAG LEAGUE』とは

WORLD TAG LEAGUE』は2012年から毎年冬に開催される新日本プロレスのヘビー級のタッグマッチのリーグ戦である。

通常、Aブロック・Bブロックの2ブロックに分かれリーグ戦形式で試合を行い、各ブロックの1位が優勝決定戦へ進出できる。公式戦は勝利で2点、引き分けは1点、敗北は0となっている。

この大会の魅力は、シングルマッチとは異なるタッグならではの連携プレーや、個々の選手の強さだけでなく、チーム全体の戦略が試される点にある。初タッグのチームはシリーズ中に連携技が生まれることもある。また、タッグチームの中には初参戦の新顔や、他団体からのスペシャルなチームも多く、予測不可能な展開がファンを惹きつける。

例年、優勝者は1.4東京ドームで、IWGPタッグ王座に挑戦することとなる。1.4東京ドームの最後のカードを決定する重要なシリーズとも言える。

『WORLD TAG LEAGUE』歴代優勝者

回(年)優勝(年齢)準優勝(年齢)参加数
第1回
(2012)
後藤 洋央紀(33)
カール・アンダーソン(32)
ランス・アーチャー(35)
デイビーボーイ・スミスJr.(50)
14
第2回
(2013)
カール・アンダーソン(33)
ドク・ギャローズ(29)
天山 広吉(42)
小島 聡(43)
14
第3回
(2014)
後藤 洋央紀(35)
柴田 勝頼(35)
カール・アンダーソン(34)
ドク・ギャローズ(30)
16
第4回
(2015)
真壁 刀義(43)
本間 朋晃(39)
内藤 哲也(33)
EVIL(28)
14
第5回
(2016)
真壁 刀義(44)
本間 朋晃(40)
タマ・トンガ(34)
タンガ・ロア(33)
16
第6回
(2017)
SANADA(29)
EVIL(30)
タマ・トンガ(35)
タンガ・ロア(34)
16
第7回
(2018)
SANADA(30)
EVIL(31)
タマ・トンガ(36)
タンガ・ロア(35)
14
第8回
(2019)
ジュース・ロビンソン(30)
デビッド・フィンレー(26)
SANADA(31)
EVIL(32)
16
第9回
(2020)
タマ・トンガ(38)
タンガ・ロア(37)
ジュース・ロビンソン(31)
デビッド・フィンレー(27)
10
第10回
(2021)
後藤 洋央紀(42)
YOSHI-HASHI(39)
EVIL(34)
高橋 裕二郎(40)
12
第11回
(2022)
後藤 洋央紀(43)
YOSHI-HASHI(40)
マーク・デイビス(32)
カイル・フレッチャー(23)
10
第12回
(2023)
後藤 洋央紀(44)
YOSHI-HASHI(41)
ヒクレオ(32)
エル・ファンタズモ(37)
16
【最年少優勝】- デビッド・フィンレー(26歳)
【最年長優勝】- 後藤 洋央紀(44歳)
【最長決勝戦】- 後藤 洋央紀&YOSHI-HASHI vs ヒクレオ&エル・ファンタズモ
(00:40:30 奈落)
【最短決勝戦】- 後藤 洋央紀&カール・アンダーソン vs ランス・アーチャー&デイビーボーイ・スミスJr.
(00:15:36 ガンスタン)

過去の12回の大会のうち、複数回優勝しているのは真壁&本間組(2回)、SANADA&EVIL組(2回)、毘沙門(3回)と合計7回も複数回優勝タッグチームが占めている。これは即席のタッグチームではなかなか優勝することが難しいこと意味している。

1回しか優勝していないタッグチームは5組。そのうち準優勝も経験しているのは3組。やはり複数回出場している実績のあるタッグチームでないと優勝は難しいようだ。

2014年の後藤&柴田チームの優勝以来、初参戦での優勝はない

そして、残念なことに優勝したタッグチームは今はほとんど見ることはできない。今でも見れる優勝タッグチームは、毘沙門の後藤 & YOSHI-HASHIと真壁 & 本間の2チームのみ。推しチームは推せるときに推しておこう。

SANADA選手がヒール転向したので、もしかしたらSANADA & EVILもどこかで見れるかもしれない。このチームの復活するのは魅力的だ。

『WORLD TAG LEAGUE』優勝回数ランキング

Name優勝回数準優勝回数決勝進出回数
後藤 洋央紀505
YOSHI-HASHI303
EVIL235
SANADA213
カール・アンダーソン213
本間 朋晃202
真壁 刀義202
タンガ・ロア134
タマ・トンガ134
ドク・ギャローズ112
デビッド・フィンレー112
ジュース・ロビンソン112
柴田 勝頼101
エル・ファンタズモ011
小島 聡011
マーク・デイビス011
ランス・アーチャー011
高橋 裕二郎011
ヒクレオ011
天山 広吉011
カイル・フレッチャー011
デイビーボーイ・スミスJr.011
内藤 哲也011

『WORLD TAG LEAGUE』では2023年までに13名の選手が優勝に輝いている。なかでも後藤洋央紀選手が5回の優勝をしている。初回の2012年、2014年、2021年から3連覇という偉業を達成している。

準優勝も含めると、EVIL選手は優勝決定戦に5回進出しており、後藤選手と同じ回数となっている。

また、カール・アンダーソン選手は2回優勝しているが、パートナーが後藤洋央紀(2012年)と、ドク・ギャローズ(2013年)と違う選手と組んで連覇するという珍しい記録を作っている。

『WORLD TAG LEAGUE』出場回数TOP20

RankNAMECOUNT
1矢野 通12
2YOSHI-HASHI12
3高橋 裕二郎12
4後藤 洋央紀11
5EVIL10
6棚橋 弘至10
7石井 智宏10
8バッドラック・ファレ10
9鈴木 みのる9
10HENARE9
11小島 聡9
12永田 裕志9
13真壁 刀義9
14天山 広吉9
15タマ・トンガ8
16SANADA8
17中西 学8
18ランス・アーチャー8
19本間 朋晃7
20内藤 哲也7

出場回数は、高橋裕二郎選手が初回(2012年)から12回連続出場でトップとなっている。残念ながら2024年はノミネートされおらず、唯一の皆勤賞だった裕二郎選手の記録は、2024年でYOSHI-HASHI選手と並ぶこととなる。

ベテラン選手がランクインしている中、8回でランクインしているのがHENARE選手だ。2024年はついにIWGPタッグ王者としての参戦となる。HENARE選手は2016年からヘナーレ、トーア・ヘナーレ、アーロン・ヘナーレ、HENAREとリング名を4回変えての連続参戦となる。長い下積みと変化する努力を続けるHENARE選手の経歴が垣間見える。

『WORLD TAG LEAGUE』対戦勝率ランキング TOP10

『WORLD TAG LEAGUE』での全対戦成績から、参加選手の勝率ランキングにしたのがこちらだ。
公式戦を20試合以上している選手を対象としている。

RankPlayerRate
1SANADA785721073.1%
2タンガ・ロア664719071.2%
3デイビーボーイ・スミスJr.412813068.3%
4カール・アンダーソン28199067.9%
5タマ・トンガ795227065.8%
6EVIL926032065.2%
7ジュース・ロビンソン533419064.2%
8YOSHI-HASHI996335163.6%
9内藤 哲也493118063.3%
10ランス・アーチャー724527062.5%

ランキングTOP1は、SANADA選手。勝率は頭ひとつ飛び抜けている。2016年に初出場し、EVIL選手とのタッグで2回の優勝と1回の準優勝という好成績を残す。その他の大会でも鷹木選手、内藤選手といずれも強力なパートナーと組んでの参戦で好成績を残している。

続く2位はタンガ・ロア選手。タマ・トンガ選手とのタッグで、優勝1回、準優勝3回と好成績を残している。あれ? タマ・トンガ選手はなぜいないの? と思ったが、タマ・トンガはタンガ・ロアとタッグを組む前は、バッドラック・ファレ選手とタッグを組んでいたので勝率が違くなっている。

3位はデイビーボーイ・スミスJr.選手。ランス・アーチャー選手とのタッグで5回参戦し、第1回大会で準優勝。圧倒的な存在感でタッグリーグを盛り上げている。あれ? ランス・アーチャー選手はなぜいないの? と思ったが、ランスは鈴木みのる選手、アレックス・ゼイン選手とタッグを組んでいるため勝率が違うようだ。