『NEW JAPAN CUP』完全ガイドブック【決定版】- 歴代優勝者と全対戦記録

データで楽しむプロレス

新日本プロレスの春の風物詩『NEW JAPAN CUP』。

2005年の『NEW JAPAN CUP』から繰り広げられる全ての熱戦を網羅。全歴代優勝者から、最長決勝戦、最多優勝者、最年少優勝者などなど、さまざまな『NEW JAPAN CUP』の記録を集計。『NEW JAPAN CUP』の歴史と魅力を感じるランキングとなっている。

※集計期間:2007/5〜2024/6の新日、STARDOMの試合

『NEW JAPAN CUP』とは

まずは『NEW JAPAN CUP』を知らない人に向けて、簡単に説明しよう。

『NEW JAPAN CUP』は2005年から新日本プロレスで始まった「春のG1」と呼ばれるシングルマッチのトーナメント戦である。その時に「いちばん強いのは誰か」が決まる上半期のビッグイベントである。2005年からといえば、YouTubeが開設された年でもある。YouTubeと『NEW JAPAN CUP』は同期なのだ。

また、『NEW JAPAN CUP』はトーナメント戦のため、1度でも負けたらそこで試合終了となる。そこがリーグ戦である『G1 CLIMAX』と違う点だ。新日本プロレスは、初戦から出し惜しみなくぶつかり合いを仕掛けてくる。

『NEW JAPAN CUP』の優勝者は、IWGPのタイトルマッチへの挑戦権与えられる。選手層の厚い新日本プロレスで、一気にベルトへの挑戦権を得れるまたとないチャンスとなる。特に若手や実績の少ない選手にとっては、一気に新日本の頂点に輝ける絶好の機会だ。

『NEW JAPAN CUP』歴代優勝者

優勝準優勝参加人数
第1回棚橋 弘至(28歳)中西 学(38歳)16
第2回ジャイアント・バーナード(33歳)永田 裕志(38歳)16
第3回永田 裕志(38歳)真壁 刀義(34歳)14
第4回棚橋 弘至(31歳)ジャイアント・バーナード(35歳)16
第5回後藤 洋央紀(29歳)ジャイアント・バーナード(36歳)14
第6回後藤 洋央紀(30歳)真壁 刀義(37歳)15
第7回永田 裕志(42歳)中邑 真輔(31歳)16
第8回後藤 洋央紀(32歳)棚橋 弘至(35歳)16
第9回オカダ・カズチカ(25歳)後藤 洋央紀(33歳)16
第10回中邑 真輔(34歳)バッドラック・ファレ(32歳)16
第11回飯伏 幸太(32歳)後藤 洋央紀(35歳)16
第12回内藤 哲也(33歳)後藤 洋央紀(36歳)16
第13回柴田 勝頼(37歳)バッドラック・ファレ(35歳)16
第14回ザック・セイバーJr.(30歳)棚橋 弘至(41歳)16
第15回オカダ・カズチカ(31歳)SANADA(31歳)32
第16回EVIL(33歳)オカダ・カズチカ(32歳)32
第17回ウィル・オスプレイ(27歳)鷹木 信悟(38歳)30
第18回ザック・セイバーJr.(34歳)内藤 哲也(39歳)48
第19回SANADA(35歳)デビッド・フィンレー(29歳)24
第20回辻 陽太(30歳)後藤 洋央紀(44歳)28
【最年少優勝】- オカダ・カズチカ(25歳)
【最年長優勝】- 永田 裕志(42歳)
【最長決勝戦】- ザック・セイバーJr. vs 棚橋 弘至
(00:34:02 変形ヒザ固め)
【最短決勝戦】- 永田 裕志 vs 中邑 真輔
(00:14:44 バックドロップホールド)

【初出場初優勝】- ジャイアント・バーナード、オカダ・カズチカ、飯伏幸太、ザック・セイバーJr.

歴代優勝者は錚々たるメンバー。新日本プロレスの中心にいる選手ばかりだ。20代で優勝した選手は、棚橋、後藤、オカダ、オスプレイの4選手。いずれもその後、新日本プロレスのスターとなった。第1回の優勝者は、棚橋弘至。それから20年後、第1回優勝者は社長にまでなっている。『NEW JAPAN CUP』での優勝は、出世街道まっしぐらなのだ。

また、『NEW JAPAN CUP』で優勝した選手は、ジャイアント・バーナードを除き、全ての選手がシングルタイトルのチャンピオンとなっている。(2023年時点)。優勝者は未来のシングルチャンピオンなのである。

ただし、年齢的には30歳中盤までがチャンスのようだ。35歳を超えるとなかなか優勝のチャンスは訪れない。35歳を超えて優勝したのは、永田・柴田の2選手のみとなっている。新日本プロレスの高齢化が進んでいる今、『NEW JAPAN CUP』は若者にチャンスがある大会でもあるのだ。

『NEW JAPAN CUP』優勝回数ランキング

Name優勝回数準優勝回数決勝進出回数
後藤 洋央紀347
棚橋 弘至224
オカダ・カズチカ213
永田 裕志213
ザック・セイバーJr.202
ジャイアント・バーナード123
内藤 哲也112
中邑 真輔112
SANADA112
飯伏 幸太101
辻 陽太101
EVIL101
ウィル・オスプレイ101
柴田 勝頼101
バッドラック・ファレ022
真壁 刀義022
鷹木 信悟011
中西 学011
デビッド・フィンレー011

優勝回数、準優勝回数ともに後藤選手が1位となっている。決勝進出回数は7回となっており、「春男」の称号は、当面の間は後藤選手のままとなりそうだ。20年のうち7年決勝に進出している。

また、決勝戦の勝率ではザック選手が2戦2勝の100%。決勝進出までいけば、必ず勝つようだ(2023年時点)。「春男」の称号に一番近いのは、ザック選手だ。

ただし、外国人選手の優勝は少ない。ジャイアント・バーナード、ザック、オスプレイの3選手のみ。複数回の優勝となると、ザック選手のみとなる。ここでもザック選手が頭ひとつ抜けている。

『NEW JAPAN CUP』出場回数ランキングTOP30

RankNAMECOUNT
1矢野 通19
2石井 智宏16
3後藤 洋央紀16
4永田 裕志15
5高橋 裕二郎14
6真壁 刀義14
7棚橋 弘至13
8YOSHI-HASHI11
9内藤 哲也11
10天山 広吉11
11本間 朋晃10
12小島 聡9
13中西 学9
14鈴木 みのる8
15EVIL8
16SANADA8
17バッドラック・ファレ8
18カール・アンダーソン8
19ザック・セイバーJr.7
20中邑 真輔7
21タイチ7
22オカダ・カズチカ6
23ジャイアント・バーナード6
24鷹木 信悟5
25タマ・トンガ5
26ランス・アーチャー5
27飯塚 高史5
28チェーズ・オーエンズ5
29グレート-O-カーン4
30田口 隆祐4

出場回数ランキングでは矢野選手がダントツ。この記録はしばらく抜くことはできないだろう。『NEW JAPAN CUP』はチャンピオンが参加しない大会のため、棚橋選手やオカダ選手は、意外と出場回数が少ない

鷹木選手やオスプレイ選手が意外と少ないなって思ったけど、そういえばこの二人はジュニア選手だったということを忘れていた。

『NEW JAPAN CUP』対戦勝率ランキング TOP30

『NEW JAPAN CUP』での全対戦成績から、参加選手の勝率ランキングにしたのがこちらだ。
公式戦を5試合以上している選手を対象としている。

RankPlayerRate
1ウィル・オスプレイ13112084.6%
2デビッド・フィンレー1192081.8%
3オカダ・カズチカ21174081%
4柴田 勝頼862075%
5高橋 ヒロム862075%
6SANADA27207074.1%
7ザック・セイバーJr.18135072.2%
8飯伏 幸太1073070%
9後藤 洋央紀412813068.3%
10ジャイアント・バーナード15105066.7%
11中邑 真輔15105066.7%
12鷹木 信悟15105066.7%
13棚橋 弘至332211066.7%
14EVIL23157165.2%
15内藤 哲也271710063%
16辻 陽太852162.5%
17永田 裕志281513053.6%
18真壁 刀義321714153.1%
19バッドラック・ファレ1798052.9%
20蝶野 正洋633050%
21吉江 豊633050%
22ジェフ・コブ844050%
23矢野 通361719047.2%
24チェーズ・オーエンズ945044.4%
25中西 学1679043.8%
26鈴木 みのる1468042.9%
27ジュース・ロビンソン734042.9%
28マイケル・エルガン734042.9%
29YOSHI-HASHI19811042.1%
30石井 智宏261016038.5%

オスプレイ、オカダ、フィンレーが勝率80%を超えている。この3選手はズバ抜けていることがわかる。

そして、特筆すべきはジュニアにも関わらず、75%の勝率でランクインしている高橋ヒロム選手。2020年にはBEST4まで進出する大活躍をしている。ヒロムちゃんはどこにいっても目立ってしまうようだ。

まとめ

  • 『NEW JAPAN CUP』での優勝者は、いずれシングルチャンピオンになる
  • 外国人選手の優勝は少ない
  • 35歳を超えると優勝が難しい
  • 「春男」は後藤洋央紀選手。次期候補はザック選手