プロレスの試合はやっぱり必殺技。フィニッシュだ。
どんなにおいしい懐石料理だって、最後の一品がイナゴの佃煮だったら気分が台無しだ。
フィニッシュは大事なのである。
2021年の新日本プロレスで、いちばん炸裂したフィニッシュはなんだったのか、を集計してみた。ちなみに「体固め」とか「片エビ固め」は除外している。じゃないとほぼ「体固め」になっちゃうんで。
【新日本プロレス】2021年 フィニッシュ技ランキング
Rank | FINISH | COUNT |
---|---|---|
1 | ツアー・オブ・ジ・アイランド | 53回 |
2 | ラスト・オブ・ザ・ドラゴン | 41回 |
3 | 時間切れ引き分け | 34回 |
4 | 横入り式エビ固め | 30回 |
5 | EVIL | 22回 |
6 | 逆エビ固め | 21回 |
7 | カミゴェ | 20回 |
8 | ピンチェ・ロコ | 20回 |
9 | オコーナーブリッジ | 19回 |
10 | エリミネーター | 18回 |
2021年はジェフ・コブがここでも大炸裂。
1位は53回とダントツの「ツアー・オブ・ジ・アイランド」。
53回って。。リング壊れちゃうって。2021年は7日に1回、ジェフ・コブの必殺技「ツアー・オブ・ジ・アイランド」が炸裂していたことになる。日曜日と同じ頻度で炸裂している。
可哀想な被害者はBUSHIが13回でダントツ。次が6回で本間。次点でゲイブと辻が5回となっている。ジェフ・コブは何かBUSHIに恨みでもあるのだろうか。
2位は41回で「ラスト・オブ・ザ・ドラゴン」。
鷹木信悟のフィニッシュ技である「ラスト・オブ・ザ・ドラゴン」がランクイン。1位、2位と連続で「オブ・ザ」シリーズだ。そんなものはないけど。
2021年、鷹木信悟はオカダ・カズチカに2回「ラスト・オブ・ザ・ドラゴン」で勝利している。これはオカダのシングル勝率を考えると大快挙だ。
3位は34回でなんと「時間切れ引き分け」。
正確に言うとフィニッシュではないが、決まり手としてはカウントした。
2021年は大岩、藤田、中島の3人のヤングライオンがデビュー。その3名のシングルマッチがほぼ時間切れ引き分けとなった格好だ。
4位は30回で「横入り式エビ固め」。
「横入り式エビ固め」は多くの選手が使う丸め込みだ。使い手の内訳は30回のうち、矢野通が20回、KENTAが4回、金丸が4回、田口とチェーズが1回ずつとなっている。
ほぼ矢野通だ。横入り式エビ固めの前の技を調べたらきっと90%は金的だと思う。
5位は22回で「EVIL」。
EVILのEVILがランクインだ。ピカチュウと同じく自分の名前を必殺技にしているEVIL。決まったら返すことができないEVILのEVIL。2021年はなかなかEVILのEVILが炸裂している。EVILのEVILをいちばん喰らったのはYOSHI-HASHIの5回である。
6位は21回で「逆エビ固め」だ。
先輩レスラーたちがヤングライオンたちを葬るフィニッシュ技である。一見地味な技だ。だが、喰らってみるとその威力は凄まじい。息が全くできなくなる。レスラーは超人である。
逆エビ固めの被害者は8月にデビューした藤田が9回、逆エビ固めでギブアップ。先輩たちからの愛の洗礼を受けている。
7位は20回で「カミゴェ」。
飯伏幸太の必殺技がランクイン。この技はこんなに出したらいかんと思う。技が炸裂するたびに頬骨は骨折する。カミゴェが出た時の絶望感はいつみても「終わったな」と思わせてくれる。
8位は20回で「ピンチェ・ロコ」。
エル・デスペラードの必殺技がランクイン。2021年はエル・デスペラードが新日ジュニアを引っ張っていった年である。「ピンチェ・ロコ」で試合が決まるととても美しい。芸術展が高い技である。
9位は19回で「オコーナーブリッジ」。
ここでSANADAの丸め込み技がランクイン。もはやメインのフィニッシュホールである「Skull End」「ラウンディングボディプレス」よりも多いようだ。SANADAのオコーナーブリッジは、入り方からブリッジの仕方、体重のかけ方、出すタイミング、どれをとっても一級品である。しかし、近頃はオコーナーブリッジ対策をとられ始めてきた。
10位は18回で「エリミネーター」。
グレート-O-カーン様の必殺技がランクイン。リンゴを握りつぶせる握力を利用した、必殺技である。ただ、回数としてはランクインしたものの、まだタイトルホルダーなどの強豪選手からはあまりフォールを奪えていない。辻とBUSHIが3回ずつ喰らっている。