『ワンダー・オブ・スターダム王座』歴代チャンピオンと全試合記録

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スターダムで「白いベルト」として知られる多くの名勝負と伝説を生み出してきたワンダー・オブ・スターダム王座。

初代王者・愛川ゆず季から始まり、紫雷イオ、上谷沙弥と、数々の激戦の記録がこのベルトに刻まれている。現王者スターライト・キッドもまた、その歴史に新たなページを加えている。

『ワンダー・オブ・スターダム王座』の歴代チャンピオンや全防衛戦の記録を通じて、その輝かしい歴史と選手たちの熱い闘いを振り返ってみる。スターダムの白いベルトが紡いできた物語を、ぜひご堪能あれ!

※集計期間:2007/5〜2025/4の新日、STARDOMの試合

ワンダー・オブ・スターダム王座とは

女子プロレス界において、スターダムの“白いベルト”といえば、誰もが思い浮かべるのがワンダー・オブ・スターダム王座
この王座は2011年6月26日、新日本木場1stRINGでの大会にて創設され、以降“スターダムの象徴”として数多くのスター選手たちが争ってきた、名誉あるタイトルである。

白を基調にしたベルトのデザインは、かつての全日本女子プロレス「オールパシフィック王座」へのリスペクトと、スターダムの名にある“スター(星)”を象徴するシルバースターのプレート。ファンの間ではその姿から「白いベルト」と呼ばれ、赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム王座)と並ぶ二大王座として親しまれている。

初代王者には、愛川ゆず季が就任。以降も紫雷イオ(現・イヨ・スカイ)、宝城カイリ(現・KAIRI)、中野たむ、渡辺桃など、多くの人気選手・実力派選手が歴代王者として名を連ねてきた。

初代王者・愛川ゆず季は8度防衛した後に引退。引退試合にて初代ベルトが贈呈されることとなった。次のチャンピオンのダーク・エンジェルから2代目ベルトとなっている。

このページでは、そんなワンダー・オブ・スターダム王座の歴代王者一覧を、彼女たちの熱い戦いとともに紹介していく。
スターダムの白いベルトの歴史をたどれば、女子プロレスの進化が見えてくる——。

ワンダー・オブ・スターダム王座 歴代王者

歴代のワンダー・オブ・スターダム王座と、主な記録を集計。
防衛頻度は、防衛戦を何日ペースで行っているかの平均日数。少なければ少ないほど頻繁にタイトルマッチを行っている。

歴代王者(年齢)獲得日防衛数日数防衛頻度
初代愛川 ゆず季(28)11.7.24861868.7
2ダーク・エンジェル(34)13.4.29318947.3
3安川 惡斗(26)13.11.4426553
4岩谷 麻優(21)14.7.27217558.3
5安川 惡斗(28)15.1.1805959
6紫雷 イオ(25)15.5.18718923.6
7サンタナ・ギャレット(27)15.11.23917417.4
8KAIRI(27)16.5.15836440.4
9岩谷 麻優(24)17.5.14213244
10美闘 陽子(30)17.9.2325719
11紫雷 イオ(27)17.11.191018516.8
12渡辺 桃(18)18.5.231335825.6
13星輝 ありさ(23)19.5.161037033.6
14ジュリア(26)20.7.26622031.4
15中野 たむ(32)21.3.3630143
16上谷 沙弥(25)21.12.291548030
17白川 未奈(35)23.4.2313417
18中野 たむ(35)23.5.2703636
19MIRAI(23)23.7.2318045
20安納 サオリ(32)23.12.29317644
21岩田 美香(28)24.6.2202323
22安納 サオリ(33)24.7.1501212
23なつぽい(29)24.7.27215551.7
24スターライト・キッド24.12.29315438.5

記録チャンピオン
最年少記録18歳渡辺 桃
最年長記録35歳中野 たむ
最大戴冠回数2回中野 たむ
安川 惡斗
安納 サオリ
岩谷 麻優
紫雷 イオ
最大防衛回数15回上谷 沙弥
通算最大防衛回数17回紫雷 イオ
最短防衛期間12日安納 サオリ
最長防衛期間618日愛川 ゆず季
通算最長防衛期間618日愛川 ゆず季

初代王者・愛川ゆず季が618日という通算最長防衛期間を保持し続けている。2年近くずっと防衛している。ワールド・オブ・スターダムも最長防衛記録は初代王者の高橋奈七永である。初期の頃はタイトルマッチの頻度が今より少なくタイトルの移動が起こりづらい傾向があった。

また、最大防衛記録は上谷沙弥の15回。防衛期間は480日と1年以上持ち続けていた。

ちなみに最年長記録は、『ワンダー・オブ・スターダム』も『ワールド・オブ・スターダム』も中野たむ選手だ。

ワンダー・オブ・スターダム王座 全防衛戦一覧

ワンダー・オブ・スターダム王座のすべてのタイトルマッチを記載。ワンダー・オブ・スターダム王座の戦いの防衛戦の歴史をチェックしてみよう!

王者日付防衛数対戦相手
 愛川 ゆず季11.7.24獲得世Ⅳ虎
11.9.251紫雷 イオ
11.12.232星輝 ありさ
12.2.263脇澤 美穂
12.8.54美闘 陽子
12.10.145安川 惡斗
13.1.146KAIRI
13.2.107翔月 なつみ
13.3.318安川 惡斗
 ダーク・エンジェル13.4.29獲得安川 惡斗
13.5.191脇澤 美穂
13.6.22夕陽
13.8.173彩羽 匠
 安川 惡斗13.11.4獲得ダーク・エンジェル
13.12.291ケリー・スケーター
14.1.262KAIRI
14.2.163彩羽 匠
14.3.164夕陽
 岩谷 麻優14.7.27獲得脇澤 美穂
14.11.31脇澤 美穂
14.11.242ミスティク
 安川 惡斗15.1.18獲得岩谷 麻優
 紫雷 イオ15.5.17獲得ニッキー・ストーム
15.6.201スター・ファイヤー
15.7.192ニッキー・ストーム
15.9.93クイーン・マヤ
15.10.44ハドソン・インヴィー
15.10.115ダーク・エンジェル
15.10.176ミア・イム
15.11.157仙台 幸子
 サンタナ・ギャレット15.11.23獲得紫雷 イオ
15.12.51シャナイア・アリアーナ
グレース・ストーム
MJ・ナイト
15.12.52MJ・ナイト
15.12.193シャナイア・アリアーナ
15.12.274タミー・リン
16.1.165バービー・ヘイデン
16.1.306ラクエル
16.2.217KAIRI
16.3.128ラクエル
16.3.139タミー・リン
 KAIRI16.5.15獲得サンタナ・ギャレット
16.7.241バイパー
16.8.52チェルシー
16.10.303チェルシー・グリーン
16.12.94葉月
17.1.295ニクソン・ニューウェル
17.2.236ジャングル叫女
17.3.267小波
17.4.228木村 花
 岩谷 麻優17.5.14獲得KAIRI
17.6.111木村 花
17.7.232バイパー
 美闘 陽子17.9.23獲得岩谷 麻優
17.9.241ジャングル叫女
17.10.172彩羽 匠
 紫雷 イオ17.11.19獲得美闘 陽子
17.11.261シャーダネー
17.12.102ケリー・クライン
17.12.243葉月
18.1.134レイチェル・エラリング
18.2.45ニコル・サボイ
18.2.186渡辺 桃
18.3.317ビー・プレストリー
18.4.148マリー・アパッチェ
18.4.219マルティナ
18.5.510花月
 渡辺 桃18.5.23獲得紫雷 イオ
18.6.171ジャングル叫女
18.6.232ディオナ・プラゾ
18.7.163葉月
18.8.124鹿島 沙希
18.9.305花月
18.10.236岩谷 麻優
18.11.257夏 すみれ
18.12.168刀羅 ナツコ
19.1.149中野 たむ
19.2.210ジェイミー・ヘイター
19.3.311ジャングル叫女
19.3.2812アンドラス宮城
19.4.613林下 詩美
 星輝 ありさ19.5.16獲得渡辺 桃
19.6.161中野 たむ
19.6.302Roxxy
19.7.243葉月
19.8.104ジャングル叫女
19.9.295エバリー
19.10.146花月
19.11.47ジェイミー・ヘイター
19.12.248小波
20.1.199林下 詩美
20.2.810ビー・プレストリー
 ジュリア20.7.26獲得中野 たむ
20.10.31中野 たむ
20.10.292ひめか
20.11.153小波
20.12.204朱里
21.1.175刀羅 ナツコ
21.2.136スターライト・キッド
 中野 たむ21.3.3獲得ジュリア
21.4.41なつぽい
21.7.42上谷 沙弥
21.7.213スターライト・キッド
21.10.94岩谷 麻優
21.11.35ウナギ・サヤカ
21.11.276白川 未奈
 上谷 沙弥21.12.29獲得中野 たむ
22.1.291ウナギ・サヤカ
22.2.232なつぽい
22.3.263林下 詩美
22.3.274中野 たむ
22.5.55舞華
22.5.286MIRAI
22.7.97スターライト・キッド
22.7.248SAKI
22.8.219ひめか
22.11.310白川 未奈
22.11.1911KAIRI
22.12.2912梅咲 遥
23.1.813壮麗 亜美
23.2.414渡辺 桃
23.3.415葉月
 白川 未奈23.4.23獲得上谷 沙弥
23.5.41なつぽい
 中野 たむ23.5.27獲得白川 未奈
 MIRAI23.7.2獲得中野 たむ
23.9.31小波
23.10.92渡辺 桃
23.11.183安納 サオリ
 安納 サオリ23.12.29獲得MIRAI
24.2.41スターライト・キッド
24.4.272羽南
24.5.183壮麗 亜美
 岩田 美香24.6.22獲得安納 サオリ
 安納 サオリ24.7.15獲得岩田 美香
 なつぽい24.7.27獲得安納 サオリ
24.9.141葉月
24.10.52テクラ
 スターライト・キッド24.12.29獲得なつぽい
25.2.241吏南
25.3.152小波
25.4.273AZM
時間タイトルマッチ
平均試合時間 0:17:14
最短試合時間 0:05:20安川 惡斗 vs ケリー・スケーター
最長試合時間 0:30:00美闘 陽子 vs 彩羽 匠
ジュリア vs 朱里
中野 たむ vs 岩谷 麻優
上谷 沙弥 vs KAIRI
MIRAI vs 安納 サオリ

上谷沙弥がタイトルを落としてから、ワンダー・オブ・スターダムの連続防衛記録はなかなか伸びない状況となっている。白のベルトの防衛記録が伸ばしにくくなっているようだ。2023.11.18から安納サオリが一時代を築いていたが、一度タイトルを岩田美香に負けて落としているため、防衛記録は伸びなかった。

ワンダー・オブ・スターダムのベルトを1度巻いた選手は、赤のベルト・ワールド・オブ・スターダム戦線へ移動することが多く、何度も白のベルトを巻いている選手は多くない。

それにしても30分時間切れ引き分けが多い!!

ワンダー・オブ・スターダム王座 タイトルマッチ回数 TOP30

ワンダー・オブ・スターダム王座のタイトルマッチが多い選手は誰なのか?
タイトルマッチ数が多い選手でランキングを集計!

RankNAMECOUNT
1紫雷 イオ22
2渡辺 桃18
3上谷 沙弥18
4中野 たむ15
5KAIRI14
6星輝 ありさ12
7サンタナ・ギャレット11
8岩谷 麻優10
9愛川 ゆず季9
10安川 惡斗9
11スターライト・キッド8
12安納 サオリ8
13ジュリア8
14なつぽい7
15ダーク・エンジェル6
16葉月6
17MIRAI6
18白川 未奈5
19小波5
20美闘 陽子5
21ジャングル叫女5
22脇澤 美穂4
23彩羽 匠3
24花月3
25林下 詩美3
26シャナイア・アリアーナ2
27刀羅 ナツコ2
28ジェイミー・ヘイター2
29壮麗 亜美2
30岩田 美香2

当然、防衛回数が多い選手が上位にノミネートしている。通算最大防衛回数17回の紫雷イオが、TOPにランクイン。この記録を追うのが渡辺桃だ。

また、中野たむ選手は防衛回数のみならず挑戦回数も多く上位にランクインしている。

ワンダー・オブ・スターダム王座 選手別勝率 TOP30

ワンダー・オブ・スターダム王座タイトルマッチに強い選手は誰なのか?
タイトルマッチの勝率でランキング集計!

RankPlayerRate
1愛川 ゆず季9900100%
2星輝 ありさ12111091.7%
3サンタナ・ギャレット11101090.9%
4上谷 沙弥18162088.9%
5ジュリア871087.5%
6紫雷 イオ22193086.4%
7渡辺 桃18135072.2%
8安川 惡斗963066.7%
9MIRAI642066.7%
10ダーク・エンジェル642066.7%
11KAIRI1495064.3%
12安納 サオリ853062.5%
13岩谷 麻優1064060%
14美闘 陽子532060%
15中野 たむ1587053.3%
16スターライト・キッド844050%
17岩田 美香211050%
18なつぽい734042.9%
19白川 未奈523040%
20花月312033.3%
21葉月60600%
22小波50500%
23ジャングル叫女50500%
24脇澤 美穂40400%
25林下 詩美30300%
26彩羽 匠30300%
27ビー・プレストリー20200%
28ラクエル20200%
29木村 花20200%
30シャナイア・アリアーナ20200%

愛川ゆず季は初代王者にして、そのまま負けることなく引退。勝率100%という誰も到達できない記録を打ち立てている。続いて、星輝ありさ、サンタナ・ギャレットと連続防衛記録が長い選手が続いている。また、ジュリアも防衛記録はそこまで伸びてはいないが、初挑戦で獲得しベルトを失う1敗のみとなっている。

逆に、葉月は6回挑戦し、いまだ一度もタイトルを獲得していない。十分な実力がありながら、白のベルト王者にはなれていない。葉月のシングルベルト戴冠がすごくみたい。

まとめ

白いベルト――それはスターダムにおける「夢」と「誇り」の象徴。
王者たちの信念と覚悟がぶつかり合うこの王座は、ただのタイトルではなく、選手たちの生き様そのものを映し出している。王者になるだけでなく、王者として白いベルトをどうやって自分の色に染めていくのかもチャンピオンに課せられた試練だ。

今後も白の物語からは目が離せない。では、素晴らしきプロレスライフを!