コロナになってからプロレスがやばい。
もちろんやばいのはプロレス業界だけではない。飲食業界もやばいし、観光業界もやばい。なんなら私の体脂肪率もやばい。それもこれもコロナのせいだ。
しかし、どれくらいやばいのかがいまいちわからない。
そこで、どれくらいやばいのか新日本プロレスの観客動員数を集計してみた。
公式サイトや海外データサイトなどから観客動員数を集計してみた。ざっくり調べているので正確な数字ではないことはご容赦いただきたい。あくまでもだいたいの傾向ということで生暖かく見守ってほしい。でも、3ヶ月くらいかけて、仕事中にちまちまデータを集計したから褒めてもらいたい。
新日本プロレスの年間観客動員数
新日本プロレスの観客動員数の推移をグラフにまとめてみた。
2014年から2019年までは順調に右肩上がりのグラフになっている。
2012年、新日本プロレスは筆頭株主がブシロードに変わった。2014年からの右肩上がりの観客動員数はブシロードの成果がかなり大きいと思われる。観客動員数は堅調に伸び続け、2019年には45万人を超える動員数となる。これは過去15年で最高の観客動員数だ。これは石川県金沢市の人口と同じくらいの数字である。特にピンとはこないが、安心して欲しい。私もピンと来ていない。
しかし、2020年は観客動員数は半減。
あいつらがやってくる。そう、新型コロナウイルスだ。
2020年1月15日。新型コロナウイルスが日本で確認され、瞬く間に感染者数が拡大する。日本政府は2月26日にイベントの中止要請を発布する。それをうけ新日本プロレスは3月1日からのシリーズを全て中止。3月3日に大田区総合体育館で予定されていた「旗揚げ記念日」も中止。旗揚げ記念日で実現するはずだった夢の対決「内藤哲也 VS 高橋ヒロム」も幻となってしまった。チケット買っていたのに!コロナのバカヤロー!それから4ヶ月間、新日本プロレスはイベント中止を余儀なくされた。4ヶ月もプロレスがない生活をしなければいけない。今では信じられない。
その後再開されたものの、NEW JAPAN CUPは無観客での開催。会場に虚しく響く逆水平チョップの音は見ていても辛いものがあった。選手はもっと辛かっただろう。やっと観客ありの大会が開催されても収容人数を50%にしなきゃいけない状態。観客動員数が半減するのは当然である。
2021年になるとコロナ禍は常態化し、大会が開催されても入場制限はかかるわ、声出しもできないわで、プロレス観戦の醍醐味を失った状態でのイベント開催となる。イベント会場は満席になるどころか、ガラガラの状態だった。逆にいえばかなり快適に試合を見ることができた。両国国技館なんかマス席を1人で占領できてたし、それはそれでいい思い出だ。
しかしその結果、2021年の観客動員数は20万人割れを起こす。これは旗揚げ10周年以来の40年間で初めてのこと。私が優雅にマス席を1人で占領している間に、40年間で最大のピンチな状態に陥っているわけだ。これはよくない。
しかし、2022年。新日本プロレス50周年。
2021年の観客動員数は超えている。今後、入場制限のない大会が増えてけば観客動員数は復活していくことは間違いない。
ん? そもそも年間の大会数はどう推移しているんだろうか? 昔と比較して増えているんだろうか?
- ブシロードになってからは観客動員数が右肩上がり
- 2019年はここ15年で最高の観客動員数
- 2021年は観客動員数は20万人割れ。40年ぶりのピンチ。
新日本プロレスの年間大会数
そもそもの新日本プロレスの年間大会数が気になってきたので、グラフにしてみた。
2015年からめっちゃ増えてる。2019年に至っては年間で171大会。ほぼ2日に1回大会を開催している。私が朝ちゃんと起きる日数よりもはるかに多い。そりゃ観客動員数が増えるわけだ。そんなに試合されたら見ているこっちは追いつかない。働いている場合じゃない。
2021年を見てほしい。コロナ後に観客動員数が少なくなったのは、大会数が減ったから仕方がないのかなと思っていたら、実はめっちゃ大会数は開催してる。むむむ。
つまり、どういうことかというと、これだけ大会を開催しているのに観客動員数が少ないってことは、1大会あたりの平均の観客動員数がずば抜けて少なくなっているってこと。もちろん50%の入場制限だったから50%減にはなっていると思うけど、もしかしたらそれ以上に減っているのかもしれない。
ということで、1大会あたりの平均の観客動員数も気になってきた。
- 2015年以降、観客動員数が増えたのは大会開催数が増えたから
- 2021年は大会開催数は多いのに20万割れしてる
新日本プロレスの平均観客動員数
こちらが1大会の平均観客動員数のグラフだ。
1大会あたりの平均観客動員数では、2014年が2,860人と一番多い。ついで2019年が2,758人。
そして気になる2021年は1,106人。2019年比で約60%の減少。思っていた以上に少ない。つまり、餃子10個セットを頼んだら4個しか出てこないということだ。これでは足りない。寝る前にお腹が空いてしまう。
つまり、50%の入場制限以上に客足が遠のいてしまっているということだ。プロレス離れと言われてしまうのも仕方がない。外国人選手を呼ぶこともできず、声援も出せない手拍子だけのイベント。選手たちは本当に辛かったと思う。リモートミーティングで誰も反応がなくて、スベッている感じがずっと続いているということだ。2021年は新日本プロレスにとって試練の年だったに違いない。
しかし、2022年。入場制限も解除され、「声出し大会」が少しずつ開催されるようになった。外国人選手も多く参戦。平均観客動員数の面でも2021年よりも増えている。夏以降は地方大会でも満員札止めが増えてきた。反撃の兆しが見えている。最悪の時期は脱したといっていいだろう。
プロレス好きとしては、ぜひこのままプロレスを楽しむ人が増えていってほしい。
配信でプロレスを見るのもいいが、やっぱり生は迫力が違う。ビールもチョコもキャラメルもやっぱり“生”が一番である。まだ会場で見たことがない方は是非一度、生観戦してみてほしい。ま・じ・で。声出しOKになってからでいいから。
結局、俺が何を言いたいかっていうと
終わりだ、このヤロウ!
とにかくコロナは最悪ってこと。早く声出したいってこと。