今年も『NEW JAPAN CUP』がやってくる。花粉と共にやってくる。また今年も春がやってきた。
そこで新日本プロレスの春の風物詩『NEW JAPAN CUP』を楽しむために、過去のNEW JAPAN CUPの全試合を集計してみた。NEW JAPAN CUPでの勝率と、過去の対戦成績をもとに完璧な優勝予想をしている。ちなみに2023年は外れている。
『NEW JAPAN CUP』とは
まずは『NEW JAPAN CUP』を知らない人に向けて、簡単に説明しよう。
『NEW JAPAN CUP』は2005年から新日本プロレスで始まった「春のG1」と呼ばれるシングルマッチのトーナメント戦である。要するにその時に「いちばん強いのは誰か」が決まる上半期のビッグイベントである。
『NEW JAPAN CUP』は2024年で20回目の開催を迎える。2005年からといえば、YouTubeが開設された年でもある。YouTubeと『NEW JAPAN CUP』は同期なのだ。
また、『NEW JAPAN CUP』はトーナメント戦のため、対戦カードによる運が多少影響してくる。一回戦でオカダ選手と激突したら絶望的な気分になるし、TAKAみちのくだったらラッキーと思うかもしれない。1回負けたら、そこで試合終了。そこがリーグ戦形式である『G1 CLIMAX』と違う点だ。
『NEW JAPAN CUP』の優勝者は、IWGPのタイトルマッチへの挑戦権が与えられる。2024年は4.6の両国国技館で、内藤哲也が持つ「IWGP世界ヘビー級王座」への挑戦が決まっている。
今回の決勝戦は『アオーレ長岡』。長岡の優勝決定戦に進出するのはどの選手か。そして、両国国技館で世界ヘビーへ挑戦するのは誰なのか。今から楽しみだ。
『NEW JAPAN CUP 2024』出場選手
2024.3.6の旗揚げ記念日より大田区総合体育館で『NEW JAPAN CUP 2024』が開幕する。
今年の参加選手は過去優勝者のシード組4選手を含む全28選手。
しかし、オカダ・カズチカはいない。ウィル・オスプレイもいない。タマ・トンガもいない。タイトルマッチが決まっている棚橋も内藤も出場していない。欠場中のHENAREもいない。なぜかコグリンもシェインもいない。かなり寂しい。
だが、辻がいる。上村がいる。ゲイブがいる。ボルチンがいる。カラムがいる。
そして、ジャック・ペリーも参戦。全体の雰囲気がガラッと変わった大会となる。
オカダ選手がいなくなった新しい新日本プロレスを見せてくれるに違いない。
『NEW JAPAN CUP 2024』の注目選手
早く集計結果を見せろと思うかもしれないが、その前に『NEW JAPAN CUP 2024』の個人的な注目選手をみてみたい。NEW JAPAN CUPでは誰が優勝するかだけじゃなく、さまざまなドラマの見どころがある。
ジャック・ペリー選手
24年1月13日の新日本プロレスのアメリカ大会で、試合後に突如海野選手を襲ったジャック・ペリー選手。AEWの契約書をリング上で破り、今後の動向が気になっていたところで『NEW JAPAN CUP』参戦。昨年8月CMパンクとバックステージで乱闘になり、CMパンクは解雇、ジャック・ペリーは謹慎処分となっていた。それ以降、1試合もしていないジャック・ペリー選手が、並々ならぬ決意で臨む『NEW JAPAN CUP』。AEWからの刺客なのか。AEWとの決別なのか。今大会で何かが起きそうな匂いがプンプンする。
デビッド・フィンレー選手
2023年は惜しくも準優勝となったデビッド・フィンレー選手。今年は1.4東京ドームでのオスプレイ、モクスリーとの3WAYで見事初代『IWGP GLOBALヘビー級チャンピオン』に輝いた。この1年間で強さ、上手さ、超人的なスタミナで存在感マシマシ状態になってきている。しかし、初防衛戦でニック・ネメス選手に敗北。またもや無冠となってしまう。試合後「WAR DOGSが変わるという知らせを受けた」という不穏なコメントを残している。「WAR DOGS」がどう変わってしまうのか、とても注目だ。完璧な5人だったので、変わらないで欲しいのが本音だ。
そんなフィンレー選手の初戦の相手は、オープンウェイトに転向したTJP選手。オスプレイ選手が抜けた「UNITED EMPIRE」を背負う覚悟で挑んでくるはずだ。こちらの初戦も見逃せない。
ザック・セイバーJr.選手
今大会、優勝候補筆頭のザック選手。
過去に6回大会に参加し、2回優勝している。33%の優勝率であり、これはオカダ選手と並びトップの優勝率となる。順当にいけばザック選手が優勝間違いなしだ。4.6の両国大会では内藤 vs ザックとなり、黄金カードとなる。
ザック選手の初戦は、タイチ選手と成田選手の勝者となる。成田選手とは23.1.4東京ドーム大会でのTV王座戦以来。「TV王座チャンピオン」となったザック選手は世界中で大活躍。一方、敗北した成田選手は方向性を失いダークサイドへと闇堕ちした。因縁の二人である。また、タイチ選手とは鈴木軍時代に「デンジャラステッカーズ」としてタッグチャンピオンにまでなった、かつてのパートナー。どちらと戦うとしても熱い初戦になりそうだ。
サイドストーリー
本戦以外でも今大会の注目ポイントを箇条書きしちゃいます。
- EVIL選手が負けた相手と、次のNEVER戦が動くかも
- オーカーン選手が負けた相手と、次のKOPW争奪戦が動くかも
- KENTA選手、チェーズ選手が毘沙門と戦うかも。IWGPタッグが動くかも
- ヒクレオ選手、ファンタズモ選手が負けた相手と、STRONGタッグが動くかも
- 上村選手の髪切りマッチ後の姿、初披露
ああ、キリがない。
キリがないので、今までの『NEW JAPAN CUP』の勝率データを振り返りながら、リアルな予想をしてみたい。過去の対戦成績の勝率で誰が優勝するのかシミュレーションしてみよう。
『NEW JAPAN CUP』の対戦勝率ランキング TOP10
『NEW JAPAN CUP』での全対戦成績から、参加選手の勝率ランキングTOP10がこちらだ。
公式戦を5試合以上している選手を対象としている。
Rank | Player | 計 | 勝 | 敗 | 分 | Rate |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ウィル・オスプレイ | 13 | 11 | 2 | 0 | 84.6% |
2 | デビッド・フィンレー | 11 | 9 | 2 | 0 | 81.8% |
3 | オカダ・カズチカ | 21 | 17 | 4 | 0 | 81% |
4 | 柴田 勝頼 | 8 | 6 | 2 | 0 | 75% |
5 | 高橋 ヒロム | 8 | 6 | 2 | 0 | 75% |
6 | SANADA | 27 | 20 | 7 | 0 | 74.1% |
7 | ザック・セイバーJr. | 18 | 13 | 5 | 0 | 72.2% |
8 | 飯伏 幸太 | 10 | 7 | 3 | 0 | 70% |
9 | 後藤 洋央紀 | 41 | 28 | 13 | 0 | 68.3% |
10 | 棚橋 弘至 | 33 | 22 | 11 | 0 | 66.7% |
ウィル・オスプレイ、オカダ・カズチカが勝率80%以上と他を圧倒している。改めてすごいスターだったなあと思い知らされる。
『NEW JAPAN CUP2024』優勝予測
では、 『NEW JAPAN CUP』での勝率と、過去の直接対決の成績から、『NEW JAPAN CUP2024』の優勝者を導き出してみたいと思う。一切の忖度がないリアルな過去の対戦成績による確率だ。
以下の方程式で算出した勝率の高い方の選手を、勝者とする。
初対戦の場合は、[ NEW JAPAN CUPの勝率 ] が高い方が勝者とする。
勝率 = [ NEW JAPAN CUPの勝率 ] × [ 対戦相手との勝率 ]
※NEW JAPAN CUP公式戦が1戦以下の場合は50%で算出
※対戦成績データがない場合は50%で算出
※どちらも50%の場合は、2023年のシングル勝率で比較(海野vsジャック・ペリー)
勝利の方程式のシミュレーション結果が、こちらだ。どどん!
優勝決定戦はSANADA vs ザック・セイバーJr.で、ザックが3回目の優勝となった。おめでとう!ザック!!シン・春男はザック・セイバーJr.だ。(去年と全く同じ展開)
ザック選手が優勝すれば、後藤選手の最多優勝記録3回と並ぶ偉業達成となる。
ボルチン vs ヒクレオは初対決だが、ヒクレオ選手の「NEW JAPAN CUP」での勝率が0%のため、初出場のボルチン選手が勝利となっている。それ以外は、順当な結果であまり面白くない。まあ、過去の対戦成績からの予想なので、当たり前だ。それにしても、新日本プロレスの選手層は分厚い。
果たして、過去の対戦成績を裏切るようなサプライズ下剋上があるのか!?
では、素晴らしきプロレスライフを!