【徹底検証】内藤哲也の「デ・ハポン大合唱」はどこで何回行われたのか?

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制御不能なカリスマ、内藤哲也。

内藤選手の代名詞といえば「デ・ハポン大合唱」だ。今回は「デ・ハポン大合唱」について、色々と調べてみた。いつから、どこで何回行われてきたのか、詳細に検証してみたいと思う。

※個人調べなので参考程度で見てもらえればです

デ・ハポン大合唱とは

「デ・ハポン大合唱」は、内藤哲也選手のユニット「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(Los Ingobernables de Japón、略してLIJ)」の象徴的な儀式の一つだ。アントニオ猪木の「1、2、3、ダー!」と同じようなものと考えてもらえればいい。

内藤選手がメインイベントで勝利した後、試合後のマイクパフォーマンスで、「ロス!インゴベルナ〜ブレ〜ス」というと、会場のファンが一緒に「デ!ハ!ポンッ!」と大合唱する。会場はとんでもない一体感に満ちあふれ、大会の締めくくりにふさわしい多幸感に包まれる。みんなで一緒に叫ぶっていうのは、空間を共有できた満足感があってとても楽しい。

何をしてもブーイングされていた内藤選手にとって、ファンと一体となる「デ・ハポン大合唱」は特別な意味合いのあるイベントなのである。内藤選手がメインイベントの大会は、大合唱ができるのか? できないのか? それが会場にいるファンにとっても、大事なことなのだ。また、メインイベントでの激闘の後の「デ!ハ!ポンッ!」は、内藤選手の喉が飛んでしまうこともある。喉が飛ぶのか? 飛ばないのか? それもまたファンにとっては、大事なことなのである。

24.3.4 大田区総合体育館での「デ・ハポン」の「ハ」

デ・ハポン大合唱はいつからか?

『ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン』が結成されたのが2015.11.21の後楽園ホール。それまでは、内藤選手が一人で『ロス・インゴベルナブレス』を名乗っており、締めの言葉は「ロス・インゴベルナブレス・な、い、とー」だった。今聞くと、やや違和感がある。

「デ・ハポン大合唱初め」となるのは、2015.11.21のロスインゴ結成以降に、内藤選手がメインイベントで勝利した大会になるはずである。

そこで、新日本プロレス公式ページで内藤選手がメインイベントで勝利した大会を調べてみた。

まずは、2015.12.6 愛知県体育館で行われた「WORLD TAG LEAGUE 2015」大会。こちらは「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハ……」まで言いかけたところで、真壁選手と本間選手が登場し未遂に終わっている。

次に内藤選手がメインイベントで勝利するのは、かなり時間が空いて 2016.3.4 後楽園ホールの「NEW JAPAN CUP 2016」大会となる。この大会では「デ・ハポン大合唱」がされているようだ。

当記事では2016.3.4を「デ・ハポン初め」の日としたいと思う。もしかしたら、メインイベントで勝利していなくても「デ・ハポン大合唱」をしている可能性もあるかもしれない。違うぞ!とかあったら、ご指摘いただきたい。

ということで、2016.3.4以降に内藤選手がメインイベントで勝利した=「デ・ハポン大合唱」が行われたと仮定して、2024年6月末までの新日本プロレスでの全試合を色々と集計してみた。ちなみにタッグマッチは、内藤選手が直接勝利を奪った試合のみを、デ・ハポン対象としている。

年別 デ・ハポン大合唱の推移

まずは、年別でデ・ハポン大合唱がいったい何回行われているのか?を調査してみた。

「デ・ハポン初め」以降、内藤選手のメインイベント回数は370回。そのうち、勝利した数が121回。おそらくデ・ハポン大合唱が行われた累計回数は121回となる。9年間で121回。年平均13回くらいしかない。つまりは月1回くらい。思ってたよりかなり少ない。

また、メイン回数に対して、デ・ハポンが行われた確率を「デ・ハポン率」として計算してみた。(要はメイン勝率と同じです)。デ・ハポン率はなんと32.7%しかない。内藤選手がメインでもデ・ハポン大合唱ができる確率は3回に1回しかないのだ。

累計メイン回数累計デハポン回数デハポン率
37012132.7%

年別の推移を個別で見ると2022年がなぜか多い。この年の内藤選手はチャンピオンでもないし、G1などで優勝しているわけでもない。調べたところ、ただ単純に地方でのメインイベントが多く、「LIJ」のタッグでの勝利が多かったようである。2022年のシングルでの「デ・ハポン大合唱」は5回である。

2024年の「デ・ハポン大合唱」は、上半期を終えた時点で12回。下半期にIWGP世界ヘビーチャンピオンとして、G1に参戦となるとかなりのメインイベント回数を稼ぐことになりそうだ。もしかしたら、2024年は年間最高デ・ハポン回数を記録する年になるかもしれない。2024年は、東京ドームでの初デ・ハポン大合唱も行われている。オカダ選手が抜けた今、デ・ハポン旋風の勢いを止める人はいるのか、それも気になるところだ。

会場別 デ・ハポン大合唱 TOP20

「デ・ハポン」はいったいどの会場で多くされているのか? 会場別でデハポン大合唱の回数を集計してみた。

会場メイン回数デハポン回数デハポン率
後楽園ホール561526.8%
エディオンアリーナ大阪17847.1%
両国国技館7685.7%
北海きたえーる9666.7%
広島サンプラザホール44100.0%
岩手県営体育館5480.0%
別府ビーコンプラザ6466.7%
義経アリーナ4375.0%
仙台サンプラザホール22100.0%
秋田テルサ22100.0%
ジップアリーナ岡山22100.0%
佐久市総合体育館3266.7%
岐阜産業会館3266.7%
つくばカピオ アリーナ3266.7%
水戸市民体育館4250.0%
新青森県総合運動公園マエダアリーナ4250.0%
アクトシティ浜松5240.0%
大阪城ホール6233.3%
高知県民体育館6233.3%
ドルフィンズアリーナ7228.5%

1位は、後楽園ホールの15回。試合の回数が多いため、自然とランキングも上位となっている。ただし、デ・ハポン率は26.8%とかなり低い。

2位は、エディオンアリーナ大阪の8回。エディオンアリーナではビッグマッチが多く、メインがタイトルマッチとなることが多いため、デ・ハポン率は47.1%と上がっている。

3位は、両国国技館の6回。デ・ハポン率はなんと驚異的な85.7%。両国で内藤選手がメインになっていた場合、ほぼデ・ハポン大合唱が発生するということだ。

特筆すべきは、広島サンプラザホール、仙台サンプラザホール、秋田テルサ、ジップアリーナ岡山ではデ・ハポン率100%ということだ。広島はなんとなく想像がついていたけど、秋田や仙台でも強いのは意外だった。

そして、内藤選手のドルフィンズアリーナのメインでは負けがちのようだ。

都道府県別 デ・ハポン大合唱

次に調べたところでいったい何になるかわからないが、都道府県別でのデ・ハポン回数を調べてみた。

地域メイン回数デハポン回数デハポン率
北海道10770.0%
青森11327.3%
岩手7457.1%
宮城5240.0%
秋田6233.3%
山形600.0%
福島8450.0%
茨城16531.3%
栃木8112.5%
群馬700.0%
埼玉14214.3%
千葉6116.7%
東京772735.1%
神奈川8337.5%
新潟9222.2%
富山6116.7%
石川4375.0%
福井3266.7%
山梨4125.0%
長野12433.3%
岐阜3266.7%
静岡16425.0%
愛知14214.3%
三重2150.0%
滋賀5120.0%
京都2150.0%
大阪271140.7%
兵庫7228.6%
奈良100.0%
和歌山100.0%
鳥取400.0%
島根100.0%
岡山22100.0%
広島6466.7%
山口6116.7%
徳島200.0%
香川2150.0%
愛媛7342.9%
高知6233.3%
福岡3266.7%
長崎100.0%
熊本4125.0%
大分9444.4%
鹿児島200.0%
沖縄300.0%
アメリカ300.0%
イギリス11100.0%
シンガポール100.0%
台湾11100.0%

デ・ハポン回数がいちばん多いのは、東京の27回。試合回数が多いので、当然の結果である。続いて、試合数の多い大阪が11回。その次が北海道の7回と続く。ビッグマッチが行われている都道府県では、デ・ハポン回数が多くなっているようだ。

しかし、デ・ハポン率の観点で見ると内容はガラリと変わってくる。なぜか、岡山・イギリス・台湾がデ・ハポン率100%となっている。広島じゃなくて、岡山の方がデ・ハポン率が高いようだ。高いというか100%デ・ハポンだ。

一方で、残念なことに0%の地域もあるようだ。山形、群馬、奈良、和歌山、鳥取、島根、徳島、長崎、鹿児島、沖縄、アメリカ、シンガポール。これらの地域ではデ・ハポン大合唱はまだ行われていなそうである。デ・ハポン大合唱コンプリートの道はまだまだ遠いようだ。

試合形式別 デ・ハポン大合唱

続いて、試合形式別でのデ・ハポン回数を調査してみた。いよいよ調べたところでなになるのかよくわからない。

地域メイン回数デハポン回数デハポン率
シングルマッチ744560.8%
8人タッグマッチ782329.5%
タッグマッチ561832.1%
10人タッグマッチ791822.8%
6人タッグマッチ631422.2%
イリミネーションマッチ19315.8%
12人タッグマッチ100.0%

試合形式ごとだと、デ・ハポン回数はダントツでシングルマッチが多い。デ・ハポン率が60%と群を抜いている。逆にタッグマッチはデ・ハポン率30%以下とかなり低い。

内藤選手のメインイベントでのシングルマッチの勝率が高いことが伺える。大一番での勝負強さがデ・ハポン率にも現れている。

特別試合別 デ・ハポン大合唱

最後にタイトルマッチや公式戦などの特別な試合ごとでの、デ・ハポン回数を見てみたいと思う。

地域メイン回数デハポン回数デハポン率
『G1 CLIMAX』公式戦331957.6%
『WORLD TAG LEAGUE』公式戦14857.1%
IWGPインターコンチネンタル王座7571.4%
『NEW JAPAN CUP』公式戦8450.0%
IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタルダブル王座6466.7%
IWGP世界ヘビー級王座6350.0%
IWGPヘビー級王座4250.0%
IWGPタッグ王座11100.0%
NEVER無差別級6人タッグ王座200.0%
IWGP USヘビー級王座100.0%

1位は『G1 CLIMAX』公式戦で19回のデ・ハポン大合唱。デ・ハポン率も57.6%となかなかの数字だ。2024年のG1でも、デ・ハポン回数は伸びそうだ。

タイトルマッチでみていくと、「IWGPインターコンチネンタル王座」「IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタルダブル王座」がデ・ハポン率が高く、内藤選手とインターコンチネンタルの関係値が高いことがわかる。インターコンチネンタルな内藤選手は制御不能で、ワクワクした。

そして、すっかり忘れていたけど、内藤&SANADAでIWGPタッグ王座も戴冠していたんだった。そんなちょっぴり忘れていたIWGPタッグ王座のデ・ハポン率はなんと100%。こうなってくると、一体デ・ハポン率とはなんなのだろうかと考えざるを得ない。

まとめ

ということで、色々な角度で「デ・ハポン大合唱」を集計してみた。

思っていたより「デ・ハポン大合唱」は少なかった。年間13回程度、月1回。積立NISAと同じくらいの頻度しか行われていない。ビッグマッチでのデ・ハポンの印象が残りやすいから、もっと大合唱しているのと感じてしまったのかもしれない。

そんな希少な「デ・ハポン大合唱」。IWGP世界ヘビーのチャンピオンとなった内藤選手ではあるが、度重なる手術もあり満身創痍。体はもうボロボロだ。「頭の中には引退が見えている」と語る内藤選手。もう、デ・ハポン大合唱の残り回数は少ないのかもしれない。今という2度と戻らない瞬間を楽しむために、ぜひ「デ・ハポン大合唱」を体感して欲しい。

「デ・ハポン大合唱」を体験したいなら、岡山に行くべし。それが一番確実だ。

では、素晴らしきプロレスライフを!デ・ハ・ポン!