『ワールド・オブ・スターダム王座』歴代チャンピオンと全試合記録

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赤いベルト。それは女子プロレス界の最高峰だ

いまや世界にその名を轟かせる団体・スターダム。その頂に君臨するのが「ワールド・オブ・スターダム王座」――通称“赤いベルト”だ。華やかなコスチューム、エモーショナルなマイク合戦、そして容赦ない闘い。どの瞬間も見逃せないこのタイトルは、まさに“女王の証”。

初代王者は、高橋 奈七永。そこから始まる赤い系譜は、団体の隆盛とともに歴史を重ね、時には涙を、時には革命を巻き起こしてきた。イヨ・スカイ、トニー・ストーム、カイリ、ジュリア──世界で活躍する数々のスターたちがこのベルトを巻き、名勝負をリングに刻んできた。

この記事では、歴代王者一覧・戴冠数・最長防衛記録・初戴冠年齢ランキングなど、熱すぎる“赤いベルトのすべて”を大解剖! プロレスファンも、最近スターダムにハマりはじめたライト層も必見!

※集計期間:2007/5〜2025/4の新日、STARDOMの試合

ワールド・オブ・スターダム王座とは

ワールド・オブ・スターダム王座(World of Stardom Championship)とはスターダムが誇る女子シングル王座の中でも最上位に位置するタイトルであり、まさに“スターダムの顔”とも言える存在。見た目は真紅に輝くゴージャスなチャンピオンベルトで、ファンの間では“赤いベルト”と呼ばれて親しまれている。

設立は2011年6月。当時はまだインディー色が強かったスターダムにおいて、「国内外を問わず争う女子プロレスの最高峰を目指す」という理念のもと新木場1stRINGにて創設された。後楽園ホール大会で高橋奈苗が初代チャンピオンに輝いている。

この王座を巡る争いは、アイドル的な華やかさと、リアルな戦闘能力が入り混じる女子プロレスならではの緊張感に満ちている。そのすべてが、この赤いベルトの歴史を輝かせてきた。

初めての海外防衛戦は紫雷イオが行った。また初めての他団体流出はセンダイガールズ里村明衣子のである。

ワールド・オブ・スターダム王座 歴代王者

歴代のワールド・オブ・スターダム王座と、主な記録を集計した。
防衛頻度は、防衛戦を何日ペースで行っているかの平均日数である。少なければ少ないほど頻繁にタイトルマッチを行っているということだ。

歴代王者(年齢)獲得日防衛数日数防衛頻度
初代高橋 奈七永(32)11.7.24760275.3
2アルファ・フィーメル(30)13.3.1704343
3紫雷 イオ(22)13.4.291046842.5
4世Ⅳ虎(21)14.8.10219765.7
5KAIRI(26)15.3.29311929.8
6里村 明衣子(35)15.7.26115075
7紫雷 イオ(25)15.12.231454636.4
8岩谷 麻優(24)17.6.2129531.7
9トニー・ストーム(21)17.9.24325864.5
10花月(25)18.6.9832936.6
11ビー・プレストリー(23)19.5.4518430.7
12岩谷 麻優(26)19.11.4537762.8
13林下 詩美(22)20.11.15940940.9
14朱里(32)21.12.291036533.2
15ジュリア(28)22.12.29211538.3
16中野 たむ(35)23.4.23321152.8
17舞華23.12.29621230.3
18刀羅 ナツコ(33)24.7.2803434
19中野 たむ(36)24.8.31212040
20上谷 沙弥(28)24.12.29214247.3

記録チャンピオン
最年少記録21歳世Ⅳ虎
最年長記録36歳中野 たむ
最大戴冠回数2回中野 たむ
岩谷 麻優
紫雷 イオ
最大防衛回数14回紫雷 イオ
通算最大防衛回数24回紫雷 イオ
最短防衛期間34日刀羅 ナツコ
最長防衛期間602日高橋 奈七永
通算最長防衛期間1014日紫雷 イオ

ワールド・オブ・スターダム王座の特徴としては、防衛日数が長いタイトルで、一度チャンピオンになるとそう簡単にはタイトルの移動が行われない。また、最大戴冠回数は2回しかない。

また、一度チャンピオンになった選手は、海外でも大活躍をしている。紫雷イオはいまや世界の大スターとしてWWEで活躍中だし、カイリ、ジュリア、ビー・プレストリーもWWEで活躍をした。トニー・ストームはAEWでトップ選手となっている。

記録を見てみると紫雷イオがずば抜けていることがわかる。最大防衛回数14回、通算最大防衛回数24回、最長防衛期間にいたっては1014日!2.7年だ!最長防衛記録は高橋 奈七永だが、試合の頻度が少なく3、4ヶ月に1回の防衛戦のため最長記録となっている。

ワールド・オブ・スターダム王座 全防衛戦一覧

ワールド・オブ・スターダム王座のすべてのタイトルマッチを記載。ワールド・オブ・スターダム王座の歴史をチェックしてみよう!

王者日付防衛数対戦相手
 高橋 奈七永11.7.24獲得美闘 陽子
11.11.121夏樹☆たいよう
12.3.202里村 明衣子
12.5.33松本 浩代
12.8.54世Ⅳ虎
 アルファ・フィーメル12.10.21獲得高橋 奈七永
 高橋 奈七永12.12.24獲得愛川 ゆず季
13.1.141木村 響子
 アルファ・フィーメル13.3.17獲得高橋 奈七永
 紫雷 イオ13.4.29獲得アルファ・フィーメル
13.6.21世Ⅳ虎
13.8.172木村 響子
13.11.43高橋 奈七永
13.12.294中島 安里紗
14.1.265夏樹☆たいよう
14.3.166メリッサ
14.4.297アルファ・フィーメル
14.5.178スター・ファイヤー
14.6.19彩羽 匠
14.7.1010里村 明衣子
 世Ⅳ虎14.8.10獲得紫雷 イオ
14.12.231赤井 沙希
15.1.182高橋 奈七永
15.2.223安川 惡斗
 KAIRI15.3.29獲得紫雷 イオ
15.5.171岩谷 麻優
15.6.142里村 明衣子
15.7.43彩羽 匠
 里村 明衣子15.7.26獲得KAIRI
15.11.151岩谷 麻優
 紫雷 イオ15.12.23獲得里村 明衣子
16.1.171KAIRI
16.2.212バイパー
16.3.263アルファ・フィーメル
16.5.154岩谷 麻優
16.5.205ケイシー・オーエンス
16.9.226ケイ・リー・レイ
16.10.307美闘 陽子
16.11.238タヤ
16.12.229岩谷 麻優
17.1.1510バイパー
17.2.2311シェイナ・ベイズラー
17.3.512花月
17.3.2013KAIRI
17.5.1414トニー・ストーム
 岩谷 麻優17.6.21獲得紫雷 イオ
17.7.161美闘 陽子
17.8.132花月
 トニー・ストーム17.9.24獲得岩谷 麻優
17.10.211ビー・プレストリー
18.4.12岩谷 麻優
 花月18.6.9獲得トニー・ストーム
18.7.221バイパー
18.8.122岩谷 麻優
18.9.303渡辺 桃
18.9.304ニコル・サボイ
18.10.235木村 花
19.1.146ジャングル叫女
19.1.277葉月
19.3.288ゴジャ・コング
 ビー・プレストリー19.5.4獲得花月
19.5.161葉月
19.6.92小波
19.7.243渡辺 桃
19.8.104林下 詩美
19.10.145木村 花
 岩谷 麻優19.11.4獲得ビー・プレストリー
19.12.241花月
20.1.192渡辺 桃
20.7.243ジャングル叫女
20.10.34朱里
20.10.185彩羽 匠
 林下 詩美20.11.15獲得岩谷 麻優
20.12.201渡辺 桃
21.1.172舞華
21.3.33上谷 沙弥
21.4.44ビー・プレストリー
21.6.125朱里
21.7.46刀羅 ナツコ
21.10.97彩羽 匠
21.11.38葉月
21.11.279舞華
 朱里21.12.29獲得林下 詩美
22.1.291MIRAI
22.3.262ジュリア
22.3.273岩谷 麻優
22.4.294ひめか
22.5.285世羅 りさ
22.7.96渡辺 桃
22.7.247中野 たむ
22.8.218高橋 奈七永
22.11.39舞華
22.11.1910林下 詩美
 ジュリア22.12.29獲得朱里
23.2.41鈴季 すず
23.3.42雪妃 真矢
 中野 たむ23.4.23獲得ジュリア
23.5.271白川 未奈
23.8.132メーガン・ベーン
23.10.93刀羅 ナツコ
 舞華23.12.29獲得鈴季 すず
24.2.41上谷 沙弥
24.3.202林下 詩美
24.4.43メーガン・ベーン
24.4.274渡辺 桃
24.6.225ジーナ
24.7.156稲葉 ともか
 刀羅 ナツコ24.7.28獲得舞華
 中野 たむ24.8.31獲得刀羅 ナツコ
24.9.141舞華
24.10.52鈴季 すず
 上谷 沙弥24.12.29獲得中野 たむ
25.2.21鈴季 すず
25.4.272中野 たむ
時間タイトルマッチ
平均試合時間 0:20:34
最短試合時間 0:02:20トニー・ストーム vs 岩谷 麻優
最長試合時間 0:43:19林下 詩美 vs 朱里

2015年にはカイリとイヨ・スカイでワールド・オブ・スターダムを争っていたことがあったようだ。今や世界で活躍中の2人がこのタイトルで戦っているのは感慨深い。

また、舞華がタイトルを落とした24年7月からはタイトル戦線は、刀羅ナツコ、鈴季すず、中野たむ、舞華が繰り返しチャレンジャーとなっており、チャレンジャー不足の状態が続いている。今後、悪の女王としてチャンピオンになった上谷沙弥の防衛ロードで新しいチャレンジャーの顔ぶれを期待したい。

そして、特筆すべきは最短試合。トニー・ストーム vs 岩谷麻優。2分20秒で岩谷の脱臼のためレフェリーストップ。岩谷は無冠転落となり長期欠場へと追い込まれた。こればっかりは仕方がない。

逆に最長試合は、林下詩美 vs 朱里で43分19秒。この試合はまさに死闘でとんでもない試合だった。

ワールド・オブ・スターダム王座 タイトルマッチ回数 TOP30

ワールド・オブ・スターダム王座のタイトルマッチが多い選手は誰なのか?
タイトルマッチ数が多い選手でランキングを集計!

RankNAMECOUNT
1紫雷 イオ29
2岩谷 麻優18
3林下 詩美14
4朱里14
5花月13
6舞華12
7高橋 奈七永12
8中野 たむ10
9ビー・プレストリー9
10KAIRI7
11里村 明衣子6
12渡辺 桃6
13世Ⅳ虎6
14ジュリア5
15上谷 沙弥5
16アルファ・フィーメル5
17トニー・ストーム5
18彩羽 匠4
19鈴季 すず4
20刀羅 ナツコ4
21葉月3
22美闘 陽子3
23バイパー3
24ジャングル叫女2
25メーガン・ベーン2
26木村 響子2
27夏樹☆たいよう2
28木村 花2
29愛川 ゆず季1
30松本 浩代1

当然、防衛回数が多い選手がタイトルマッチが多くなる。それにしても紫雷イオの29回は驚異的だ。ちなみに紫雷イオは、初挑戦でタイトル獲得し10防衛を記録している。

続いては岩谷麻優が18回でノミネートしているが、岩谷は5回目のチャレンジでやっとタイトルを獲得している。ちなみに渡辺桃は6回チャレンジしていまだにタイトル奪取ならず。そろそろチャンピオンになってもいいんでないかな。渡辺桃待望論を推していきたい。

安納さおり、なつぽい、スターライト・キッド、AZMのワンダー・オブ・スターダムの顔ぶれはまだ一度も挑戦すらしていない。白いベルトを巻けても、チャレンジすらできない最高のベルトということである。

ワールド・オブ・スターダム王座 選手別勝率 TOP30

ワールド・オブ・スターダム王座タイトルマッチに強い選手は誰なのか?
タイトルマッチの勝率でランキング集計!

RankPlayerRate
1紫雷 イオ29263089.7%
2朱里14112178.6%
3中野 たむ1073070%
4花月1394069.2%
5ビー・プレストリー963066.7%
6世Ⅳ虎642066.7%
7林下 詩美1494164.3%
8トニー・ストーム532060%
9ジュリア532060%
10上谷 沙弥532060%
11舞華1275058.3%
12高橋 奈七永1274158.3%
13KAIRI743057.1%
14岩谷 麻優1899050%
15里村 明衣子624033.3%
16刀羅 ナツコ413025%
17アルファ・フィーメル513120%
18渡辺 桃60600%
19鈴季 すず40400%
20彩羽 匠40400%
21葉月30300%
22バイパー30300%
23美闘 陽子30300%
24木村 響子20200%
25夏樹☆たいよう20200%
26ジャングル叫女20200%
27木村 花20200%
28メーガン・ベーン20200%
29ひめか10100%
30ニコル・サボイ10100%

ワールド・オブ・スターダム王座の勝率TOPは、またもや紫雷イオで脅威の89.7%の勝率。これはやばいことになっている。絶対王者と言ってもいい。

次に勝率が高いのは朱里。こちらも78.6%の勝率ととんでもない数字だ。

そして、スターダムのアイコン岩谷麻優の勝率は50%。五分五分だ。実は岩谷麻優はタイトルマッチに強いわけではないのである。ベルトを持っていなくてもレスラーとしての価値が下がらないから、スターダムのアイコンとなっていたのである。でも、もうマリーゴールド行っちゃったけども。

そろそろ勝率0%の人たちから新しいチャンピオンが出てくるのをみたい。個人的に葉月、渡辺桃の2人のベルトを巻く姿がみたい。

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プロレスとの出会い、女子高生レスラーとしてのデビュー、スターダムへの参戦、チャンピオンの苦悩、理想のプロレス像、さらには噂される海外挑戦について、その胸に秘めた思いを書きつづった。
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