【矢野通】YTR完全攻略ガイド <全試合勝率・プロフィール・迷勝負 etc>

選手名鑑

新日本プロレスの曲者レスラー、矢野通。
矢野選手の試合は、常に何かしらの悪巧みが隠されている。今日はどんな作戦をしてくるのか。対戦相手はどんな対策を練ってくるのか。どんな選手でも矢野選手と戦うと、矢野ワールドにハマり込んでしまう。

おちゃらけたコミカルな試合ばかりに見える矢野選手だが、その裏にはどんな真実が隠れているのか、その”おもしろさ”の本質に、データで迫ってみたいと思う。データでは矢野選手の良さが、出てこない気がするが、迫ってみたいと思う。

矢野 通

敏腕プロデューサー
団体新日本プロレス
ユニットCHAOS
生年月日1978/5/18 ( 46 才)
出身地東京都/荒川区
デビュー2002/5/18 ( 22 年)
デビュー戦ブルー・ウルフ
得意技鬼殺し、裏霞、赤霧、黒霧島
身長186 cm
体重115 kg
血液型B 型
入場曲intoxication
Twitter@YTR_CHAOS
Instagramyanotoru_ytr
好きなもの酒、酒盗

矢野 通のパラメータ

総合点 42/60点

矢野選手のバックボーンはレスリング。さまざまな全国大会で優勝した実力者だ。身長186cmという恵まれた体格に、パワーやレスリングのテクニックは超一流。ただし、ほとんど本気を出すことはない。

スタミナは年々なくなってきている。シングルマッチの試合時間は、年を追うごとに短くなり、10分以内だったのが、5分以内になり、今では1分50秒しかスタミナが持たないとすら言われている。矢野選手の試合を決めるのは、金的からの丸め込みか、手錠やテーピングを駆使しての場外リングアウト勝ち。やっていることは、とてつもなく卑怯なのに、どういうわけかブーイングはおきない。

吉野家のコーナーポストを外すテクニックは、新日プロレスでも屈指のスピードを誇る。だが、外したもののうまく活用することはなかなかできていないようだ。

試合中の矢野選手はとにかく声がデカい。会場中の誰よりもデカい声で「ブレイク!ブレイク!」「怖いー!」などと叫んでいる。そして、スポンサーに対しての愛情は誰よりも強い。観客を盛り上げるよりも、スポンサーの商品をアピールすることを大切にしている。試合前のコールは、矢野選手のCMタイムだ。自身が経営しているスポーツバーの宣伝、DVD・グッズの宣伝。YouTubeチャンネルの登録よろしくね。矢野選手は試合をしに来ているのではない。宣伝をしにきているのだ。ビジネスセンスの塊である。そんな矢野選手のマーケティング力はMAX10だ。

矢野 通の必殺技『マンハッタン・ドロップ』

矢野 通のムーブ

決めポーズ

両手の親指で3回自分を指差しながら「ヤノ・トー・ルー」

お決まりムーブ

コーナーポスト外し
ポストを外されたコーナーに振られたときに、「当たんないもんねー」と避け

先月までの最新試合結果

※新日本、スターダムでの試合限定
2024.9.29 神戸ワールド記念ホール
NEVER無差別級6人タッグ王座
棚橋 弘至
ボルチン・オレッグ
矢野 通
VS EVIL
高橋 裕二郎
SHO
0:11:10 ハイフライフロー
2024.9.23 八雲町総合体育館
ボルチン・オレッグ
矢野 通
棚橋 弘至
VS 高橋 裕二郎
ディック東郷
EVIL
0:10:21 カミカゼ
2024.9.21 ウインドヒルくしろスーパーアリーナ
矢野 通
棚橋 弘至
ボルチン・オレッグ
VS SHO
EVIL
ディック東郷
0:10:17 カミカゼ

矢野 通の年表

年月日できごと
2003.5.18『新日本プロレス』デビュー戦
2006.10.16矢野通と石井智宏が『G・B・H』に加入
2007.7.29矢野通が第4代『WEWヘビー級王座』初戴冠
2007.12.1矢野、真壁組が2007年『プロレス大賞最優秀タッグ賞』を受賞
2008.2.17真壁・矢野組が第51代『IWGPタッグ王座』初戴冠
2008.4.5中邑真輔と矢野通が『CHAOS』を結成
2011.1.4対戦相手のロブ・ヴァン・ダムから「ヤノ・トー・ルー」アピールを盗む
2012.5.3矢野、飯塚組が第59代『IWGPタッグ王座』初戴冠
2013.3.10矢野通、飯塚高史組が第28代『GHCタッグ王座』初戴冠
2015.2.22東京マラソンチャリティーランナーとして完走し、そのままノアの試合出場
2016.1.4矢野通、ブリスコブラザーズが初代『NEVER無差別級6人タッグ王座』戴冠
2016.4.27矢野、丸藤組が2016年『グローバル・タッグ・リーグ戦』初優勝
2016.5.28丸藤、矢野組が第34代『GHCタッグ王座』初戴冠
2017.1.4矢野、石井組が第73代『IWGPタッグ王座』初戴冠
2018.1.4矢野、石井、バレッタ組が第15代『NEVER無差別級6人タッグ王座』初戴冠
2019.1.30矢野、真壁、田口組が第19代『NEVER無差別級6人タッグ王座』初戴冠
2020.8.29矢野通が初代『KOPW2020』保持者となる
2021.9.4矢野通が『KOPW2021』覇者
2024.4.14棚橋、矢野、ボルチン組が第27代『NEVER無差別級6人タッグ王座』初戴冠

実は矢野選手はタッグの名手である。『IWGPタッグ王座』3回、『GHCタッグ王座』2回、『NEVER無差別級6人タッグ王座』3回とタッグのタイトルは一通り獲得している。誰と組んでも、いい感じだ。

近年では、個人プレイのクセが強くなってきて、『KOPW』ではそのクセの強さを遺憾なく発揮していた。特に金丸選手との『忘年会マッチ(ウイスキーコース)』は、今まで見たことがない強烈なインパクトを残した。しかも、ウイスキーコースなのに、フィニッシュは”鬼殺し”。矢野選手の真骨頂である。

矢野 通の全対戦成績

年別の勝利数、敗北数、引分数、勝率の推移。
TotalWinLoseDrawRate
2361118711452950.3%
※集計期間:2007/5〜2024/9の新日、STARDOMの試合
合計試合時間425:28:21
平均試合時間 0:10:48

メインイベント回数の推移

年別のメインイベントの回数、メインイベント率をグラフ化。
メインイベント率が高いほど、メインイベンターとして重宝されている。
Main CountMain Rate
23910.1%

フィニッシュホールドTOP5

矢野 通選手のフィニッシュホールドを集計してランキング。
RankFinishCount
1横入り式エビ固め193
2鬼殺し129
3裏霞67
4赤霧44
5反則24

矢野選手は、20年以上新日本プロレスで戦い、毎年かなりの試合数をこなしいる。勝率も決して下降しておらず、2017年からは60%以上をキープしている。長期にわたって安定した活躍をしている。

メインイベント数が最も多かったのは、2010年。この年、矢野選手は棚橋選手をターゲットに定め、バリカンで棚橋選手の髪を切る暴挙に出る。この事件が両者の確執を生み、抗争がヒートアップすることでメインイベント回数が増えた。トップ選手との抗争は、自分を格上げする上で重要なことだ。

フィニッシュは「横入り式エビ固め」がダントツで多い。しかし、その前にはほぼ金的がセットでついてくる。矢野選手は、新日本プロレスでダントツの金的フィニッシャーかもしれない。

矢野 通のシングルマッチ勝率

シングルマッチの年別の勝利数、敗北数、引分数、勝率の推移。
TotalWinLoseDrawRate
454185262740.7%
※集計期間:2007/5〜2024/9の新日、STARDOMの試合
合計試合時間58:44:15
平均試合時間 0:07:45

矢野 通のシングル対戦TOP5

矢野 通選手とシングル対戦数の多い順でランキング。
RankPlayerRate
1山本 尚史26242092.3%
2棚橋 弘至24517220.8%
3ブルー・ウルフ1811615.6%
4真壁 刀義18711038.9%
5井上 亘16511031.3%

2021年はKOPWで最前線で防衛していたため、シングルマッチ勝率が70%と高い。それ以外は勝率50%前後を行ったり来たりしている。G1クライマックスでも、番狂せで大物からフォールを奪うことがある。矢野選手の試合は、予測不可能だ。平均試合時間は8分。タッグより短い。普通はシングルマッチの方が長くなるのだが、矢野選手のせっかちぶりが垣間見える。

対戦成績では意外なことに、鈴木みのる選手に勝ち越している。いつも鈴木選手を「怖い」と怯えていたのに、リング上ではしっかりと勝利を収めているようだ。矢野選手のパフォーマンスに騙されてはいけない。

矢野 通のタッグマッチ勝率

タッグマッチの年別の勝利数、敗北数、引分数、勝率の推移。
※2人タッグのみの成績
TotalWinLoseDrawRate
7924233581153.4%
※集計期間:2007/5〜2024/9の新日、STARDOMの試合
合計試合時間139:34:05
平均試合時間 0:10:34

矢野 通のタッグパートナーTOP5

矢野 通選手とタッグ組んだ回数順に、タッグパートナーをランキング。
※2人タッグのみの成績
RankPlayerRate
1石井 智宏18612360366.1%
2飯塚 高史894739352.8%
3真壁 刀義834339151.8%
4中邑 真輔39318079.5%
5棚橋 弘至372710073%

矢野選手のタッグマッチの勝率は、あまり安定性がない。ただし、勝率はシングルマッチよりよい。やはり、矢野選手はタッグプレイヤーのようである。

特に2012年、2017年が高い勝率となっている。その年はIWGPタッグを戴冠した年でもある。2012年が飯塚選手、2017年が石井選手とのタッグでの戴冠だ。タッグパートナーとして一緒に戦った回数も、石井選手、飯塚選手がトップに名を連ねている。しかし、勝率は中邑選手とのタッグが一番良かったようだ。

矢野 通 迷勝負

超個人的かつ評価の高い試合をピックアップ。NJPW WORLDで見れる試合のみをチョイス。
矢野選手と戦うとあのケニー・オメガでさえ矢野ワールドに入ってしまう。こんなケニーは見たくない。

※NJPW WORLDリニューアルのためリンク先は今は見れません。

矢野通 VS 高橋ヒロム
2020.6.24 後楽園ホール 「NEW JAPAN CUP2020」公式戦

https://njpwworld.com/p/s_series_00550_5_04

矢野通 VS 金丸義信
2021.12.24 後楽園ホール「KOPW2021」忘年会マッチウイスキーコース

https://njpwworld.com/p/s_series_00599_7_04

矢野通 VS ケニー・オメガ
2017.7.25 ビッグパレットふくしま「G1 CLIMAX27」公式戦

https://njpwworld.com/p/s_series_00447_10_09

矢野 通 関連グッズ

矢野選手は敏腕プロデューサーだけあって書籍やDVDが出ている。特に「CHAOS学園」のジャケットだけでも見ていってください。今は絶対に見ることができないメンツが、学生服でコスプレしてます。

まとめ

やはり矢野選手の魅力はデータではわからなかった。彼の真価は、試合のコミカルさにこそある。リング上では常にハイテンションで盛り上げるのに、ゲスト解説やTV収録では声のトーンが落ち着き、まるで別人のようになる。実は真面目な人なんだろうなと思わせる。

「強い」だけがプロレスじゃない。「おもしろい」もプロレスだ。矢野選手のコミカルなプロレスに賛否両論はあるかもしれないが、彼が新日本プロレスの多様性に貢献しているのは間違いない。矢野選手の試合が中盤に組まれていると、観客はひといきついてリラックスながら楽しめる。途中で味変をする大切な役割を担っているのだ。今後も矢野選手がどんなことを仕掛けてくるのか注目したい。

それでは、一緒に素晴らしきプロレスライフを!