「宇宙一カワイイアイドルレスラー」を自称する中野たむ選手。
タイチ選手も、レイザーラモンRGも、たむ選手のぶりっ子ぶりにやられている。そのフレーズや彼女のぶりっ子な仕草だけを見ると、「プロレスを舐めているのか!」と勘違いをしてしまう人もいるかもしれない。まあ、確かにそこだけ見ちゃうとね。
しかし、中野たむ選手は、単なる宇宙一カワイイアイドルレスラーではない。もっと人間臭くて、泥臭くて、何をやってもうまくいかない情念の塊の選手だ。表面に騙されてはいけない。「魔法少女まどか☆マギカ」のように、見た目は魔法少女ファンタジーでも、中身は大人の鬱アニメなのだ。
そんな中野たむ選手のプロフィールや試合成績などを追ってみようと思う。Believe in Tam!!
中野 たむ

団体 | STARDOM |
ユニット | COSMIC ANGELS |
生年月日 | 1988/3/22 ( 37 才) |
出身地 | 愛知県/安城市 |
デビュー | 2016/7/18 ( 8 年) |
デビュー戦 | 安納サオリ |
得意技 | タイガー・スープレックス・ホールド、バイオレット・スクリュー・ドライバー、トワイライト・ドリーム、プランチャ・スイシーダ |
身長 | 157 cm |
体重 | 50 kg |
血液型 | AB 型 |
入場曲 | Twilight Dream |
@tmtmtmX | |
tam_nakano | |
好きなもの | さまぁ〜ず、羊肉、バーチャル彼女、エゴサ |
中野 たむのパラメータ
オカダ・カズチカ選手と同じ安城市出身の中野たむ選手。
彼女は決してレスラーとして大きい体ではないが、しなやかな体で美しいスープレックスを繰り出し、蹴りは的確に顔面にヒットさせる。しばきあいになっても一歩も引かずに、顔面をビンタし合う。容赦ない攻撃でキラーモードに変身する。そこにはアイドルらしさのカケラもない。どろりとした嫉妬剥き出しの憎しみと欲望がある。
また、ここぞというときにには、凄まじいスタミナを見せる。怪我をしてても、流血してても、ボロボロになりながら、立ち上がってくるゾンビモードも持ち合わせている。髪はボサボサで、化粧も崩れ、顔面が腫れ上がっていても、立ち上がってくる不屈の精神がある。
しかし、中野たむ選手のいちばんの見どころはパフォーマンスだ。一番星の生まれ変わりのような完璧なアイドルの入場シーン。試合に勝てば「Belive in たむ〜♡」と可愛く叫ぶ。かと思ったら、試合に負けると、ボロボロになり、ブサイクになり、バックステージで低い声で「お前だけは絶対に許さない、ぶっつぶす」と凄む。この感情の高低差が、中野たむ選手の心の闇深さを感じさせる。ただかわい子ぶっているアイドルレスラーとは全く違う。ボロボロの顔面も、ドロドロの感情も全て剥き出しにできるレスラーだ。体だけではなく、心まで削って戦っている中野たむ選手の情念はMAX10だ。
好きなことが「エゴサ」というのも、ただのアイドルレスラーとは一線を画す闇深さを感じさせる。
中野 たむの必殺技『バイオレット・スクリュー・ドライバー』
中野 たむのムーブ
決めセリフ
「Believe in 」「Tam!(合唱)」
決めポーズ
入場時はコーナーポストに登って、指で「スターダムのロゴ」を描く。
先月までの最新試合結果
2025.3.29 ところざわサクラタウン | ||
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安納 サオリ 中野 たむ | VS | 稲葉あずさ 上谷 沙弥 |
0:13:38 スペシャルポテリング |
2025.3.27 品川インターシティホール | ||
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中野 たむ | VS | 神姫楽 ミサ |
0:14:58 タイガー・スープレックス・ホールド |
2025.3.22 沖縄コンベンションセンター | ||
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安納 サオリ 水森 由菜 玖麗 さやか 中野 たむ さくらあや | VS | 渡辺 桃 琉悪夏 刀羅 ナツコ 小波 上谷 沙弥 |
0:22:07 バイオレットスクリュードライバー |
中野 たむの年表
年月日 | できごと |
---|---|
2016.7.18 | アクトレスガールズで安納サオリを相手にプロレスデビュー |
2017.4.21 | ミス・モンゴルの電流爆破バットで半失神 |
2017.6.5 | 「ビッグ有刺鉄線ブラジャー争奪・棺桶電流爆破8人タッグデスマッチ」で緊急搬送 |
2017.7.16 | STARDOMに定期参戦が決定 |
2017.9.10 | 中野たむが『大江戸隊』加入 |
2017.11.1 | スターダムに正式入団 |
2018.4.15 | 中野たむが『大江戸隊』から追放。『STARS』に加入 |
2018.9.30 | 岩谷、鹿島、中野が第18代『アーティスト・オブ・スターダム王座』初戴冠 |
2019.11.15 | 中野たむ、星輝ありさが第9回『GODDESSES OF STARDOM』初優勝 |
2020.11.14 | 中野、白川、ウナギがSTARS内の新ユニット『COSMIC ANGELS』を結成 |
2020.12.20 | 「COSMIC ANGELS」がSTARSから独立 |
2021.3.3 | 中野たむが第15代『ワンダー・オブ・スターダム王座』初戴冠 |
2022.8.21 | 中野たむ、なつぽいが第25代『ゴッデス・オブ・スターダム王座』初戴冠 |
2022.10.3 | 中野たむ、なつぽいのタッグチーム名が「meltear」に決定 |
2023.4.23 | 中野たむが第16代『ワールド・オブ・スターダム王座』初戴冠 |
2023.5.27 | 中野たむが史上2人目の赤白二冠王者となる |
2023.10.12 | 中野たむが左膝負傷のため欠場 |
たむ選手の道のりは泥臭い。小さい頃はバレエで挫折し、ミュージカルでも挫折。ソフト・オン・デマンド主催の「カタモミ女子」というカタモミニケーションをコンセプトとしたアイドルを始めるも、「ひとことで言うと地獄(本人談)」のような時間を過ごす。
諦めることなくアイドル活動を続け、アクトレスガールズとの縁で振付兼演者として出演。これをきっかけにプロレスラーへの道を目指すこととなる。しかし、安納サオリ戦でのデビュー後も泥臭い道を歩んでいる。FMWへ参戦し、ミス・モンゴルの電流爆破バットで半失神、ブラジャー争奪電流爆破デスマッチで緊急搬送される。アイドルとはほど遠い血生臭い戦いをしていた。
やがて、単身スターダムに参加を直訴し、「大江戸隊」に加入。正式にスターダムの選手となるも、すぐに長期欠場となり、「大江戸隊」からも1年も経たずに追放される。岩谷選手に拾われ「STARS」に加入することとなる。「STARS」に加入後も「スターダム★アイドルズ」の旗揚げをしたり、アイドルグループ「lonely planet」の振り付けを担当したりと、アイドルへの活動を諦めることはなかった。一方で、スターダムに電流爆破マッチを持ち込み、スターダム初の金網マッチをなつぽいと戦うなどハードコアな一面も見せる。
そして、「STARS」に元アイドルのウナギ選手、白川選手を召喚し、ユニット内に「COSMIC ANGELS」を結成。だが、岩谷選手と確執が生まれ「STARS」から独立することになる。
自身のアイドルレスラーユニットを作り上げた中野たむ選手は、白いベルト「ワンダー・オブ・スターダム王座」も戴冠。シングルとしての輝かしい実績も獲得する。なつぽい選手とのドロドロの金網マッチのあと、「meltear」を結成。タッグでのベルト「ゴッデス・オブ・スターダム王座」も手にいれ、シングル「ティアーズテイル」で念願のCDデビューを果たす。まさにアイドルレスラーへ一直線であった。だが、「COSMIC ANGELS」からウナギ選手が「ギャン期」で抜け、白川選手はユニット内に「Club Venus」を結成し、やがて独立されてしまう。meltearでのベルトも失い、仲間も失い、両国国技館で単独ライブをするという夢も失ってしまった。
だが、2023年4月に因縁のジュリア選手から「ワールド・オブ・スターダム王座」を奪取。そして、白川選手との二冠戦を制し、史上2人目の赤白二冠王座に輝くことになる。アイドルレスラーではなく、プロレスラーとしてスターダムの中心に立つことになった。ここからチャンピオンロードが始まるというところで、怪我による長期欠場。SNSでの誹謗中傷。プロレスを辞めたいと思うどん底まで突き落とされることとなる。
登っては落とされ、登っては落とされ、その度に高く登っていく中野たむ選手。きっと今回のどん底から、またどこかの高みに登っていくに違いない。
中野 たむの全対戦成績
年別の勝利数、敗北数、引分数、勝率の推移。Total | Win | Lose | Draw | Rate |
---|---|---|---|---|
654 | 303 | 303 | 48 | 46.3% |
合計試合時間 | 139:25:50 |
平均試合時間 | 0:12:47 |
メインイベント回数の推移
年別のメインイベントの回数、メインイベント率をグラフ化。メインイベント率が高いほど、メインイベンターとして重宝されている。Main Count | Main Rate |
---|---|
148 | 22.6% |
フィニッシュホールドTOP5
中野 たむ選手のフィニッシュホールドを集計してランキング。Rank | Finish | Count |
---|---|---|
1 | タイガースープレックスホールド | 54回 |
2 | バイオレットスクリュードライバー | 27回 |
3 | バイオレット・シューティング | 23回 |
4 | トワイライトドリーム | 18回 |
5 | バックスピンキック | 8回 |
中野たむ選手が2017年にスターダムに参戦してから、右肩上がりで試合数が増えている(2023年は後半欠場)。スターダムの中で、しっかりと存在感が増えている証拠だ。しかし、勝率としてはまだあまり芳しくはない。2023年に初めて年間勝率50%を超えた。
一方でメインイベントの回数は、コズエン結成された翌年の2021年を最大としながら、多くの大会を占めていることがわかる。2023年も怪我さえなければ、メインイベントの回数は最大になっていたかもしれない。
フィニッシュは「タイガースープレックスホールド」がダントツ。しなやかで強いブリッジは説得力抜群のフィニッシュホールドだ。
中野 たむのシングルマッチ勝率
シングルマッチの年別の勝利数、敗北数、引分数、勝率の推移。Total | Win | Lose | Draw | Rate |
---|---|---|---|---|
143 | 76 | 55 | 12 | 53.1% |
合計試合時間 | 27:52:37 |
平均試合時間 | 0:11:41 |
中野 たむのシングル対戦TOP5
中野 たむ選手とシングル対戦数の多い順でランキング。Rank | Player | 計 | 勝 | 敗 | 分 | Rate |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 上谷 沙弥 | 10 | 3 | 7 | 0 | 30% |
2 | 岩谷 麻優 | 9 | 2 | 4 | 3 | 22.2% |
3 | ジュリア | 8 | 3 | 3 | 2 | 37.5% |
4 | 刀羅 ナツコ | 8 | 4 | 4 | 0 | 50% |
5 | スターライト・キッド | 5 | 4 | 0 | 1 | 80% |
中野たむ選手のシングルマッチの勝率は確実に右肩上がりとなっている。2012年に最高勝率67%を叩き出し、その後も勝率50%超えでキープしている。
対戦成績では、意外にも勝ち越しをしている選手が少ない。シングルでの実績はまだまだこれからというところである。岩谷選手には引き分け4回あるものの、未だ1度も勝利をあげれていない。どこかで岩谷超えをしなければいけないようだ。逆にスターライト・キッド選手には4勝1分で負けなしである。
中野 たむのタッグマッチ勝率
タッグマッチの年別の勝利数、敗北数、引分数、勝率の推移。Total | Win | Lose | Draw | Rate |
---|---|---|---|---|
202 | 100 | 85 | 17 | 49.5% |
合計試合時間 | 40:51:18 |
平均試合時間 | 0:12:08 |
中野 たむのタッグパートナーTOP5
中野 たむ選手とタッグ組んだ回数順に、タッグパートナーをランキング。Rank | Player | 計 | 勝 | 敗 | 分 | Rate |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | なつぽい | 49 | 31 | 11 | 7 | 63.3% |
2 | ウナギ・サヤカ | 25 | 12 | 8 | 5 | 48% |
3 | 白川 未奈 | 21 | 8 | 11 | 2 | 38.1% |
4 | 水森 由菜 | 17 | 5 | 9 | 0 | 29.4% |
5 | 玖麗 さやか | 14 | 6 | 8 | 0 | 42.9% |
2021年にコズエンが結成されてから、タッグマッチの試合数は倍増している。コズエンというユニットが注目されていた証拠である。2022年にはなつぽいとの「meltear」が結成され、勝率も57%と一気に上昇。2023年にはなつぽい選手は安納サオリ選手と組んでおり、今後の中野たむ選手のタッグパートナーは誰になってくるのかは気になるところだ。
中野 たむ ベストバウト
超個人的かつ評価の高い試合をピックアップ。STARDOM WORLDで見れる試合をチョイス。
▼中野たむ vs 星輝ありさ
2019.9.16 後楽園ホール 「ワンダー・オブ・スターダム王座選手権」

▼中野たむ vs ジュリア
2021.3.3 日本武道館「ワンダー・オブ・スターダム選手権 髪切りマッチ」

▼中野たむ vs なつぽい
2022.6.26 名古屋国際会議場 シングル2番勝負 ケージマッチ

中野 たむ 関連グッズ
たむ選手のアイドルからプロレスラーになるまでの軌跡が描かれている自伝。「限界温泉グラビア」もあるってばよ。
まとめ
中野たむ選手はアイドルレスラーではない。
ずっと戦っている戦士だ。リングだけではなく、リングの外でも、プロレス以外でも、人生を通じてずっと泥臭く戦っている。何をやってもうまくいかない。何かに成功してもすぐに落とされる。赤白二冠チャンピオンという頂点に達しながら、怪我による長期欠場、SNSの批判で、レスラー引退直前のどん底に突き落とされる。こんなに振り幅の広いプロレスラーは他にいない。
あんなに綺麗にキラキラとした笑顔で入場したのに、試合後には髪もボサボサで、化粧も崩れ、ブサイクになって「私、ブスですか!?」と自ら聞きにいく。綺麗な部分も、欲深い醜い部分も全て曝け出し、人生を削ってプロレスをしている。
どん底に落ちた中野たむ選手が、これからどうやって頂点に向かっていくのか、そのストーリーに今後も目が離せない。
それでは、一緒に素晴らしきプロレスライフを!