全体像
2026年6月の新日本プロレスは、11大会、総観客数18,332人、平均2,037人だった。
- 大会数: 11
- 総観客数: 18,332人
- 平均観客数: 2,037人
- MVP: YOH
5月より大会数は少ない。ただ、6月は中身がぎゅうぎゅうに詰まっていた。
BEST OF THE SUPER Jr.の優勝決定戦があり、DOMINIONでは複数の王座が動き、G1 CLIMAXの出場権まで決まった。月末にはForbidden Doorも開催。さらにDDTとの一面対抗戦も見逃せない。
味の濃い大会が、トントントンと連発している。胃もたれしそうだ。
でも、それもそのはず。なぜなら6月は新日本プロレスの決算月。駆け込みビッグマッチで決算報告の見栄えをよくしたいのだ。知らんけど。
詳しい月次データは、2026年6月の新日本プロレス試合結果 を参照してほしい。
月のMVPはYOH
6月のMVPはYOH。
12試合に出場し、メインイベントは月間最多の4回。勝率は83.3%だった。数字の上でも、間違いなく6月の中心にいた選手だ。
まずは、2026年6月7日の「BEST OF THE SUPER Jr.33」優勝決定戦。YOHは藤田晃生を28分1秒、DIRECT DRIVEで破り、BOSJ初優勝を果たした。
2年連続で同じ顔合わせの決勝戦となるのは、BOSJ史上初。しかも2025年の決勝戦は28分5秒で、今年との差はわずか4秒だった。試合時間はほぼ同じ。それでいて、昨年よりさらにグレードアップした内容になっていたのだからすごい。たいてい続編は面白くなくなるものだが、今回は前作を超える決勝戦だった。
そして翌日、YOHは一度、変態仮面になる。
しかし、6月14日のDOMINIONでは、DOUKIを17分57秒、DIRECT DRIVEで下し、IWGPジュニアヘビー級王座を初戴冠。記念すべき第100代王者に輝いた。
BOSJ初優勝
↓
変態仮面
↓
第100代IWGPジュニアヘビー級王者
今の日経平均のような乱高下である。やっと時代がYOHに追いついてきたのかもしれない。
王座が大きく動いたDOMINION
DOMINIONの主役はジュニアだけではない。メインイベントでは、辻陽太がカラム・ニューマンを24分32秒、ファイヤーブラスターで破り、IWGP世界ヘビー級王座に返り咲いた。
4月に辻からカラムへベルトが動き、6月には再び辻の腰へ戻った。春から初夏にかけて、王座がずいぶん忙しい。このままユナイテッド・エンパイアの時代が続くのかと思っていたところに、辻チャンピオンが誕生。まったく読めない。
そして、辻の入場曲がMay J.になった。これもまったく読めない。
もちろんMay J.は嫌いではないし、新曲も悪くない。ただ、以前の入場曲があまりにも辻らしく、しっくりきすぎていたため、まだ馴染めない。お座敷でハンバーガーを食べているような違和感がある。でも、きっと時間が解決してくれるはずだ。
同じDOMINIONでは、海野翔太がアンドラデ・エル・イドロ、ドリラ・モロニーとのIWGP GLOBALヘビー級王座3WAYマッチを制し、ついにIWGPのベルトを初戴冠。登別ランボー2連覇以来のシングルの実績だ。
さらにウルフアロンが成田蓮を破り、NEVER無差別級王座も動いた。
一方、地上波放送では「ウルフの試合」と「ウルフの試合のダイジェスト」という、ウルフ2本立て構成になっており、一部のファンから不満が噴出した。
テレビ朝日のウルフに対する絶対的な信頼。裏を返せば、ほかの選手を地上波で見せることへの自信のなさや、不安の表れにも見える。そんなテレビ朝日の編集方針に、こちらは不安を感じてしまう。
G1出場権を懸けた戦い
月後半には「Road to G1 CLIMAX」が始まり、G1出場権を懸けた争いも大きな見どころになった。
6月23日の後楽園ホール大会では、Yuto-Iceがタイチを25分54秒、Cruellaで破り、G1出場権を獲得。さらにウルフアロンも予選を勝ち上がり、G1出場を決めた。
ただし、ウルフについては、予選の結果が出る前から出場が決まっているかのような情報も流れ、ここでも一部のファンから不満が噴出していた。そういうとこはうまいことやってほしい。
てか、タイチが出られないのはおかしい。そして、石井智宏のG1が見られなくなって久しい。
Forbidden Doorでは海野翔太が存在感
6月29日には「AEW x NJPW: Forbidden Door」が開催された。
王者の辻陽太は大会へのボイコットを宣言し、賛否両論を巻き起こした。「カードゲーム」発言以降、辻の支持率が少しずつ下がっているようにも感じる。ただ、辻はすでにカードゲームのカードではなく、IWGP世界ヘビー級王者になった。ここから王者としての存在感を見せてほしい。
その一方で、大きく株を上げたのが海野翔太だった。
対戦相手のPACを18分11秒、Second Chapterで破り、IWGP GLOBALヘビー級王座を初防衛。海外の大舞台でベルトを守ったという事実は、単なる防衛回数以上に大きく見える。Forbidden Doorでの活躍によって、海野の株は大きく上がった。今後の展開次第では、辻との評価が逆転する現象も起きるかもしれない。
まとめ
2026年6月の新日本プロレスは、YOHのBOSJ初優勝とIWGPジュニア初戴冠、辻陽太のIWGP世界ヘビー級王座返り咲き、Yuto-IceとウルフアロンのG1出場権獲得、そしてForbidden Doorでの海野翔太の防衛と、大きな話題が盛りだくさんの1カ月だった。
7月からは、テレビ朝日が親会社となる新体制が本格的に始まる。新日本プロレスがどう変わるのか。それとも何も変わらないのか。注目したい。
7月にはタイガーマスクの引退、G1予選、そしてついにG1 CLIMAX本戦が始まる。今回は開幕戦がアメリカ。新日本プロレスのG1が、文字どおり世界へ広がることになる。
暑い夏になりそうだ。
では、来月も素晴らしきプロレスライフを!


